村田新八、川口雪篷…西郷だけじゃない!遠島となった人物と現地での生活
2018年6月24日 更新

村田新八、川口雪篷…西郷だけじゃない!遠島となった人物と現地での生活

西郷隆盛は、最初は奄美大島、次は徳之島を経て沖永良部島に流されました。幕末に遠島となる場合、九州方面なら南西諸島へ、江戸方面ならば伊豆諸島へ流されることが多かったようです。また、一部は領内の山奥と言う場合もありました。今回は、西郷と同じころに遠島となった人物たちの現地での生活やゆかりの地に注目しました。

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村田新八:喜界島では島民に読み書きの指南も

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西南戦争にも楽器を携え、フロックコートを着て戦ったという村田新八。
西郷隆盛を慕って行動を共にしていた村田新八は、有馬新七らによる寺田屋騒動の際に、西郷と共に煽動の嫌疑をかけられ、喜界島に遠島となってしまいました。この時、西郷は徳之島、そして沖永良部島に流されています。

この遠島の様子を村田自らが記したのが「宇留満乃日記」で、薩摩の山川を発ってからのことが記されています。

村田新八修養の碑・屋敷跡(鹿児島県喜界島)

「村田新八修養の碑」

「村田新八修養の碑」

碑銘は島津忠重(久光の孫)によるもの
via 画像提供:喜界島観光物産協会
喜界島で約2年を過ごした村田は、ここで島民に読み書きや武術を教えて過ごしました。その時の屋敷跡の敷地内には「村田新八修養の碑」が建てられています。
赦免された西郷と薩摩に戻った村田は、明治政府では岩倉使節団としてヨーロッパを周遊し見聞を広めました。しかし帰国後、西郷が下野したことを知った彼は西郷の後を追って辞職。西南戦争に従軍し、西郷と運命を共にしました。

川口雪篷:沖永良部島で西郷と意気投合

同じく薩摩の書家だった川口雪篷は、沖永良部島に配流になりました。
原因は、兄の改易に連座して遠島となったとも、島津久光の書物を質に入れて飲酒した罪で流されたとも言われています。

沖永良部島に西郷が流されてくると意気投合し、彼に書や詩を教えました。酔っ払うと寝込むので、西郷に「睡眠先生」と呼ばれましたが、彼は「それなら酔眠先生がいい」と返すなど、心を許した間柄となったそうです。

川口雪篷の遺徳を偲んで建立された『川口雪篷流謫之地』の碑

川口雪篷流謫の地の石碑

川口雪篷流謫の地の石碑

via 写真提供:おきのえらぶ島観光協会
沖永良部島の西原地区にある池田商店付近には、現地で島民の教育に尽くした雪篷の遺徳を偲び『川口雪篷流謫之地』の碑が建てられています。
西郷南洲記念館にある川口雪篷の書

西郷南洲記念館にある川口雪篷の書

南洲墓地にある西郷の墓碑銘も手がけている雪篷。彼の書は同じく沖永良部島にある西郷南洲記念館にも展示されています。記念館前には痩せこけた西郷像もありますので、あわせてご覧になってください。
via 写真提供:おきのえらぶ島観光協会
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