【西郷のドタキャンで桂が激怒!?】歴史を大きく変えた世紀の盟約「薩長同盟」
2018年1月19日 更新

【西郷のドタキャンで桂が激怒!?】歴史を大きく変えた世紀の盟約「薩長同盟」

慶応2年(1866)1月21日に締結された薩長同盟。当時は犬猿の仲だった薩摩と長州を、坂本龍馬らの仲立ちによって結ばれた同盟は、幕末のみならず日本の歴史においてとても大きな出来事でした。しかし、下関での会談では西郷隆盛がドタキャンして桂小五郎を怒らせるなど、なかなか大変だったようです。今回は薩長同盟締結に至るまでと、ゆかりの地をご紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

仲が悪かった薩長がなぜ手を組んだ?

西郷隆盛と桂小五郎(木戸孝允)

西郷隆盛と桂小五郎(木戸孝允)

薩長同盟の中心人物、薩摩藩の代表・西郷隆盛(左)と長州藩の代表・桂小五郎。
via 写真提供:鹿児島市(西郷隆盛)
犬猿の仲といえば薩長、といえるほど険悪だった薩摩藩と長州藩ですが、そもそも方針が違いました。薩摩は公武合体と開国、長州は尊王攘夷であり、相容れなかったのです。
そして、文久3年(1864)の八月十八日の政変、翌年の禁門の変により、長州は薩摩と幕府軍によって排除され、朝敵として征伐の対象となってしまいます。

ただ、両藩ともに外国の脅威を肌で感じたのが、薩英戦争と下関戦争でした。
薩英戦争

薩英戦争

文久3年(1863)7月2〜4日、生麦事件の解決と補償を迫るイギリスと、攘夷実行の名目のもとに阻止しようとする島津兵が、鹿児島湾で激突した戦い。
下関戦争

下関戦争

文久3年(1863)と同4年(1864)、長州藩と、イギリス・フランス・オランダ・アメリカの列強4国との間に起きた争い。1回目を下関事件、2回目を四国艦隊下関砲撃事件と呼ぶこともあります。
長州は攘夷が不可能であることを悟り、討幕へと方針転換を図ります。しかし、幕府によって外国からの近代兵器購入を禁じられており、軍備増強に苦戦。さらに、慶応元年(1865)9月21日、長州再征の勅許が朝廷から幕府に下され、第2次長州征討が現実味を帯びてきました。

一方の薩摩も、長州の次に幕府の征伐対象となるのは自分たちだと感じたこと、幕政改革が進まないことに行き詰まりを感じ、討幕へと傾いていくのです。

この両者を引き合わせたのが、坂本龍馬と中岡慎太郎でした。

坂本龍馬と中岡慎太郎の奔走

坂本龍馬

坂本龍馬

亀山社中を使って薩長の間を取り持った龍馬。
倒幕のためには薩長が手を組むしかないと考えた龍馬は、両者の仲介に奔走します。
ここで彼は、近代兵器を薩摩が調達し、それを長州に転売するという策を思いつき、その取引を龍馬が運営していた亀山社中が担うことを提案するのです。
中岡慎太郎

中岡慎太郎

薩長同盟の陰の立役者だといわれる中岡。
また、中岡の貢献度は龍馬よりも大きかったといわれています。彼は雄藩が連合してこそ討幕が可能だとして、両藩の志士の間を取り持ちました。そのプロセスの中で、龍馬の亀山社中も巻き込んでいったのです。
亀山社中の跡(長崎県長崎市)

亀山社中の跡(長崎県長崎市)

長崎市の亀山社中の跡には、当時のものに近い形で復元された「長崎市亀山社中記念館」が建てられ、志士たちの書状の写しなどの史料が展示されています。
via 写真提供:一般社団法人長崎県観光協会

西郷がドタキャン!波乱のスタート

龍馬の仲介により、薩長は長州の福永喜助宅で会談を始めました。その後、下関での会談を西郷隆盛がドタキャンし、桂小五郎を激怒させたりもしましたが、龍馬が斡旋した薩摩藩による武器購入と転売の案を受け入れ、再会談へと向かいます。
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