【もうひとりの女城主】立花宗茂の妻・誾千代ゆかりの地
2017年11月30日 更新

【もうひとりの女城主】立花宗茂の妻・誾千代ゆかりの地

豊臣秀吉に武勇を激賞され、関ヶ原の戦いで改易されながらも大名復活を成し遂げた奇跡の武将・立花宗茂。そんな宗茂の妻である誾千代(ぎんちよ)は、夫にひけを取らない勇ましい女性だったといわれています。しかも7歳にして立花山城主となるのです。今回は誾千代の生涯と宗茂とのゆかりの地、2017年12月9日(土)より開催される特別展「立花宗茂と柳川の武士たち」も合わせてご紹介いたします。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

誾千代が7歳で城主になった立花城(福岡市ほか)

立花誾千代

立花誾千代

良清寺蔵
誾千代は、1569年(永禄12)に大友氏の家臣・立花道雪(戸次鑑連)の娘として生まれました。誾千代の「誾」は、慎み、人の話を聞くという意味があるそうです。道雪晩年の子であり、きょうだいが早逝したため、誾千代は一人娘となりました。

1575年(天正3)、道雪は大友家に許可を取り、なんと7歳の誾千代に立花城督を譲ります。男子と同じ手続きを踏み、誾千代は正当な道雪の後継者となりました。戦国時代でもかなりのレアケースです。

そして1581年(天正9)、同じく大友氏の家臣・高橋紹運の長男・宗茂が道雪の養子に迎えられ、誾千代と結婚して立花家の後継ぎとなるのです。この時宗茂は15歳、誾千代は13歳でした。
重要文化財 立花山絵図

重要文化財 立花山絵図

江戸時代後期
立花家史料館蔵、柳川古文書館寄託
※柳川古文書館で展示
via 写真提供:立花家史料館
立花城は1330年(元徳2)、大友貞載が貿易港博多のある筑前の拠点として築城しました。その後、250年間にわたる数々の攻防戦の末、1571年(元亀2)立花道雪が城主となります。当時は山全体を要塞とした大規模な山城とされ、今も山頂の本丸跡に石垣や古井戸跡が残されています。
立花山 山頂

立花山 山頂

立花山登山口まで、JR福工大前駅からバスで15分、「立花小学校」下車、徒歩20分。
立花口からの登山道を登れば、頂上まで約1600m。ゆるやかな傾斜で登りやすく、手軽なハイキングコースとしても親しまれています。登るときは速乾性のある動きやすい服装と、山靴がおすすめです。山頂からは、玄界灘や博多湾、町内や福岡市内の街並みが見渡せ、登山の疲れも一気に癒されますよ。

また、麓には戸次道雪とその母養孝院のある梅岳寺もあるので、気になるかたは立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
脇指 無銘(雷切丸)

脇指 無銘(雷切丸)

鎌倉時代〜室町時代
伝 戸次道雪所用
立花家史料館蔵
※柳川古文書館で展示
via 写真提供:立花家史料館

宗茂の居城・柳川城(福岡県柳川市)。でも誾千代は……

誾千代と宗茂の父たちは反大友勢力と戦を繰り広げていましたが、道雪が陣没。その翌年には島津氏との岩屋城の戦いにおいて紹運が壮絶な討死。共に父を亡くしてしまいます。

しかし宗茂が頭角を現し、紹運を落とした島津勢約4万を相手に徹底抗戦するなどの活躍をみせます。そんな宗茂を、主の大友宗麟が豊臣秀吉に推薦。秀吉の配下となった宗茂は九州平定などで大活躍し、新たに筑後柳川に領地を賜りました。
柳川城 石垣

柳川城 石垣

西鉄柳川駅からバスで10分、「柳川高校前」下車、徒歩1分。
via 写真提供:柳川市観光協会
柳川城は筑後の豪族・蒲池氏によって築城された城で、周囲には水路が張り巡らされ、難攻不落を誇ったそうです。秀吉の九州征伐の功により、宗茂が城主となります。

関ヶ原合戦で宗茂が改易された後は、田中吉政が入り、天守を築くなど城を拡張します。1620年(元和6)に田中氏が改易されると、宗茂が城主として復活し、以後幕末まで立花氏の居城となるのです。

現在は城の遺構はほとんど残っていませんが、町には水路が多く残っています。ぜひ、水郷めぐりをしてみてください!
柳川に来たなら水郷めぐりは必須!

柳川に来たなら水郷めぐりは必須!

一方、慣れ親しんだ立花城を離れた誾千代ですが、柳川城から出て宮永村に住まいを構えます。ここで宗茂とは別居となり、不和を囁かれ、事実上の離婚とも言われるようになるのです。
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