信長に信頼され、秀吉も恐れた!?稀代の戦国武将・蒲生氏郷
2018年3月17日 更新

信長に信頼され、秀吉も恐れた!?稀代の戦国武将・蒲生氏郷

あの織田信長に見込まれた戦国武将・蒲生氏郷。もう少し長生きしていれば…と歴史好きなら誰もがそう思う名将です。その才能を重宝した秀吉も、実は内心恐れていたのではないかとさえいわれているほどなんですよ。近江で生まれ、伊勢、会津と転封となった氏郷のゆかりの地を巡りながら、彼の生涯をご紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

蒲生氏郷

蒲生氏郷

キリシタン大名でもあり、茶の湯や和歌にも通じた教養人だった氏郷。

信長のお気に入り

織田信長

織田信長

人質だった氏郷に次女を嫁がせた信長。それほど氏郷は利発だったようです。
弘治2年(1556)、近江国をおさめる六角氏の重臣・蒲生賢秀の三男として生まれた氏郷。六角氏滅亡後に父が織田信長に臣従した際、人質として差し出されました。

その時、信長は「この目つき、瞳は尋常ではない」と気に入り、次女の婿にすると決めたのです。しかも元服の際には烏帽子親を務めたほどですから、信長がいかに気に入っていたかがわかると思います。

氏郷が生まれた日野城(中野城)(滋賀県蒲生郡)

日野城(中野城)

日野城(中野城)

via 写真提供:日野観光協会
氏郷の祖父・定秀が築いた日野城は、氏郷が生まれた地でもあります。本能寺の変に際して、彼はいち早く信長の妻子などをここに保護し、明智光秀を迎え撃つ準備をしました。

現在は堀と本丸の一部のみが残されていますが、近辺には氏郷が産湯を使ったという井戸もあります。
蒲生氏郷の銅像(滋賀県蒲生郡)

蒲生氏郷の銅像(滋賀県蒲生郡)

日野城と同じく滋賀県蒲生郡日野町にある氏郷の銅像。鯰の尾の形をした兜のほか、燕尾形の兜も知られています。
via 写真提供:日野観光協会

秀吉からは恐れられた?

豊臣秀吉

豊臣秀吉

賤ヶ岳の戦い、小牧長久手の戦いと、次々に武功を挙げる氏郷に秀吉もタジタジ?
信長の死後、氏郷は豊臣秀吉に従い数々の戦に参戦して武功を挙げました。鯨尾形の兜を身につけていた氏郷は、新入りの部下に「銀の鯨尾の兜を被った先陣の者がいたら、そいつ(自分)に負けないように戦え」と励ましたとか。

その後、伊勢12万石に移封となり、この地で松坂城を建設しました。

氏郷が築城した松坂城(三重県松阪市)

松坂城跡の石垣。見事な積みっぷりです!

松坂城跡の石垣。見事な積みっぷりです!

氏郷が築城した松坂城に残されているのは石垣のみですが、当時から見事だと評判でした。城づくりに長け、戦にも強く、信長の娘婿でもある氏郷は、正直なところ、秀吉には脅威だったでしょう。

「100万の兵を指揮させるなら氏郷」とその実力を認めていた秀吉ですが、一方で「上方には置いておけぬ」と漏らしたとか。氏郷はこの時「賦秀」と名乗っていましたが、秀吉の「秀」の字を下に置くことはできないと、「氏郷」に改名するほど気を遣っていたそうです。
30 件

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

ユカリノ編集部

ユカリノ編集部

全国各地の「ゆかりの」エピソードをほぼ毎日お届け。知ればもっと行きたくなる、歴史の聖地巡礼へご案内します! 公式

関連する記事 こんな記事も人気です♪

本能寺の変の引き金?信長が家康にふるまった安土饗応膳を再現!

本能寺の変の引き金?信長が家康にふるまった安土饗応膳を再現!

織田信長が居城・安土城で徳川家康に振る舞ったといわれる饗応膳「天正十年安土御献立」。安土城の近くにあるホテル「休暇村近江八幡」(滋賀県近江八幡市)ではそれを再現した饗応膳を1日10食限定で提供中です。本能寺の変の引き金?ともいわれる膳にまつわる逸話と再現された「信長饗応膳」をご紹介します。
第6回:織田信長が築いた総石垣の城!安土城【月刊 日本の城】

第6回:織田信長が築いた総石垣の城!安土城【月刊 日本の城】

webサイト「日本の城写真集」の管理人・けいすけが、日本の名城の見どころ、撮りどころを徹底的に紹介する連載「月刊 日本の城」。第6回は織田信長の最後の居城で、信長の覇王としての象徴でもあった安土城をご紹介します。今でも残る石垣などから信長が居城とした当時を想像できる素晴らしい城跡です。そんな安土城のオススメのポイントを、写真を中心に紹介していきます。
「本能寺の変」勃発で最大の危機!?徳川家康、命がけの「伊賀越え」

「本能寺の変」勃発で最大の危機!?徳川家康、命がけの「伊賀越え」

京都・本能寺で起こった、最も有名な下剋上事件「本能寺の変」。このとき堺でわずかな家臣と旅の途中だった徳川家康は浜松へ逃げ帰ることを決断します。これが成功しなかったら日本の歴史が変わっていた!?家康の「伊賀越え」とそのルートをご紹介します。
【徳川家康を支え、戦い続けた】戦国一の猛将・本多忠勝ゆかりの地

【徳川家康を支え、戦い続けた】戦国一の猛将・本多忠勝ゆかりの地

徳川家康を支えた四天王のひとり・本多忠勝。生涯、57回もの戦に出陣しながらも、かすり傷ひとつ追わなかったという伝説を持ち、その強さは、敵味方問わず賞讃と尊敬の的となった猛将です。名槍・蜻蛉切を携え、戦場を駆け巡った忠勝のゆかりの地を、彼の生涯と戦歴とともにご紹介していきたいと思います。
【 秋は武将まつりへ出陣!】10月開催!ご当地戦国武将イベントまとめ

【 秋は武将まつりへ出陣!】10月開催!ご当地戦国武将イベントまとめ

秋になると毎週のように全国各地で開催されるご当地歴史イベント。なかでも戦国武将にちなんだ祭りが多く開催され、一般の方も甲冑を着て参加できるなど近年注目を集めています。今回は、編集部がおすすめする秋の戦国武将イベントをご紹介!
武勇にも内政にも優れた加藤嘉明ゆかりの地と松山城

武勇にも内政にも優れた加藤嘉明ゆかりの地と松山城

加藤なら清正、というイメージが強いかと思いますが、忘れてはいけないのが加藤嘉明です。豊臣秀吉子飼いの武将として「賤ヶ岳の七本槍」に数えられ、また淡路水軍を率いて海戦でも活躍するなど、その武勇はかなりのものでした。寛永8年(1631)9月12日に亡くなった加藤嘉明の彼の人生と、松山城をはじめとするゆかりの地をご紹介します。
石田三成に続け!? 戦国武将たちの面白ご当地PR動画まとめ

石田三成に続け!? 戦国武将たちの面白ご当地PR動画まとめ

2016年3月に公開され、超絶話題にあった滋賀県の「石田三成CM」。それに続けとばかり、地元の偉人にちなんだPR動画が作られています。静岡県浜松市では2017年大河ドラマの主役である井伊直虎、岐阜では織田信長の岐阜城入城450年記念など、短いながら創意工夫が凝らされた傑作を集めました!思わず笑ってしまうので、電車の中で見るときはご注意ください。
「信⻑のシェフ」と遊覧船「ミシガン」がコラボ!今夏は琵琶湖で戦国ゆかりの地をクルージング

「信⻑のシェフ」と遊覧船「ミシガン」がコラボ!今夏は琵琶湖で戦国ゆかりの地をクルージング

滋賀県といえばやっぱり琵琶湖。その南湖を遊覧する外輪船ミシガン(琵琶湖汽船株式会社)が、2017年7月15日(土)から8月31日(木)の期間中、人気漫画「信⻑のシェフ」とのコラボイベントを実施。信長ら戦国武将ゆかりの地をクルージングしながら、作品に登場したグルメも楽しめる夏季限定のイベント。歴史好きは要チェックです!
【 武将祭りでアツく、企画展で涼しく 】2017年夏休みにおすすめの歴史イベントまとめ

【 武将祭りでアツく、企画展で涼しく 】2017年夏休みにおすすめの歴史イベントまとめ

いよいよ夏本番、お祭りの季節がやってきました!そこで7月~8月にかけて全国で開催されるイベントのうち、歴史好きにおすすめしたいイベントをご紹介します。アツく盛り上がる武将祭りから、涼しく楽しめる展覧会まで。2017年の夏休み、まだ予定が決まっていない人は必見です!
戦国の革命児・織田信長! 銅像でたどる覇王の生涯「ニッポン銅像探訪記 第7回:織田信長像」

戦国の革命児・織田信長! 銅像でたどる覇王の生涯「ニッポン銅像探訪記 第7回:織田信長像」

「有史以来、もっとも有名な日本人は誰か?」なんて国民調査は行われたことがないですが、行われれば間違いなくTOP3には入る人物なのが、今回紹介する織田信長。「天下人」「魔王」「麒麟児」「革命家」など彼を讃える称号は多くありますが、どんな言葉であってもその範疇に収まらないほど、日本人として規格外の人物でした。今も日本人が大好きな人物ゆえ、銅像も数多く残っています。今回は彼の略歴や居城の変遷を追いかけながら、覇王の像を紹介していきましょう。