映画化にカフェ…今も地元・小田原で慕われる二宮金次郎
2018年11月17日 更新

映画化にカフェ…今も地元・小田原で慕われる二宮金次郎

多くの学校に設置されている二宮金治郎(尊徳)の銅像。彼が本当に薪を背負って歩きながら本を読んでいたかは不明ですが、その勤勉な姿勢は金治郎の人生から読み取ることができます。今回は二宮尊徳の生涯とゆかりの地である神奈川県小田原市の“金次郎スポット”を中心にご紹介します。

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苦難続きの少年時代…14歳で一家の生計を立てていた尊徳

「尊徳座像」一般的に『尊徳=そんとく』と読むが、本来は...

「尊徳座像」一般的に『尊徳=そんとく』と読むが、本来は『たかのり』と読むそう。

天明7(1787)年、二宮尊徳は相模足柄上郡栢山村(神奈川県小田原市)の百姓の家に生まれました。尊徳は諱で、通称が金治郎(金次郎と書かれることが多い)です。

二宮尊徳生家(神奈川県小田原市)

「二宮尊徳生家:当初、二宮家は豊かな農家だった」

「二宮尊徳生家:当初、二宮家は豊かな農家だった」

一家離散となった尊徳16歳の時に売却された生家ですが、現在もしっかりと残されています。築200年以上を経過していますが、今なお堅固なつくりを保っていますよ。
尊徳が少年だった頃、洪水によって家や田畑を失い、生活が一気に困窮してしまいます。尊徳は働きに出て家計を支えますが、その最中に相次いで両親を亡くすという不幸にも見舞われ、伯父に引き取られることとなりました。

そこでは、夜中の読書を「油の無駄遣い」と嫌味を言われるなど居心地の悪い生活を送ったようです。しかし尊徳は自ら菜種栽培を発案し、油を自前で調達することに成功しました。また、捨ててあった稲の苗を植えて収穫するなど、アイデアマンとしての才能を開花させていくのです。

抜群の才覚で各地の財政建て直しに貢献

やがて家を再興した尊徳は、小田原藩家老服部家の家政を建て直したことで一躍有名になり、藩からも注目されるようになります。困窮した藩士を救済する「五常講」という金融組織を作り、年貢米の枡を改良するなど次々に改革を提案した尊徳は、小田原藩の飛び地・下野国芳賀郡桜町(栃木県真岡市)の建て直しを命じられて赴任することになりました。
尊徳が拠点とした桜町陣屋(栃木県真岡市)

尊徳が拠点とした桜町陣屋(栃木県真岡市)

via 撮影:xiao
荒廃した桜町の救済は10年もかかる難事業でしたが、尊徳はこれを達成します。夏前に食べたナスが秋ナスの味だったことから冷夏と飢饉を予測し、ヒエを植えさせて餓死者を出さなかったという逸話もありますよ。

至誠・勤労・分度・推譲の思想に基づいた「報徳仕法」と呼ばれる彼の農村復興計画は、次々と各地で成果を上げ、他藩からも依頼が舞い込むほどになりました。

ついに幕府に召し抱えられるまでになった尊徳は、天領である日光山領の仕法を命じられます。そして安政3年10月20日(1856年11月17日)、赴任先の下野今市村(栃木県日光市)で70年の生涯を閉じました。

今も地元・神奈川県小田原市で慕われ続ける二宮尊徳

報徳二宮神社ときんじろうカフェ(小田原市)

報徳二宮神社

報徳二宮神社

via 撮影:ユカリノ編集部
尊徳が生まれた小田原市には、尊徳を祀った報徳二宮神社があります。その一角は「報徳の杜」と呼ばれ、カフェや広場など憩いの場所としても人気。尊徳が食したという呉汁や本格イタリアンコーヒーを提供してくれる「きんじろうカフェ」がありますよ。報徳オリジナルグッズも販売しています。
とにかくおしゃれでびっくりな『きんじろうカフェ』

とにかくおしゃれでびっくりな『きんじろうカフェ』

via 撮影:ユカリノ編集部
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