【菊次郎・菊草・寅太郎】西郷隆盛の子供たちはどんな人生を送った?
2018年9月19日 更新

【菊次郎・菊草・寅太郎】西郷隆盛の子供たちはどんな人生を送った?

西郷隆盛には2番目の妻・愛加那(あいかな)との間に2人、3番目の妻・糸子との間に3人の子供がいました。早くに父と死に別れた彼らは、どんな人生を歩んだのでしょうか。父譲りの才能を発揮した者、不幸な結婚生活をした者…そんな様々な人生模様を、墓所やゆかりの地とともにご紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

西郷隆盛と愛加那の長男:菊次郎

西郷菊次郎

西郷菊次郎

菊次郎の「菊」は、隆盛が奄美大島で名乗っていた「菊池源吾」からついたといわれています。
西郷隆盛の長男で、愛加那との間に生まれた菊次郎は、9歳の時に鹿児島の本家に引き取られました。
アメリカ留学を経て、17歳の時に父とともに西南戦争に従軍します。
ここで右足に被弾、膝下切断の重傷を負い、叔父・従道に投降しました。
西郷従道

西郷従道

隆盛の弟・従道。彼は菊次郎の投降をとても喜んだそうです。
留学経験を生かして外務省に入省した菊次郎は、日清戦争後に下関条約によって日本が得た台湾に派遣されます。
ここでは宜蘭支庁長として現地のインフラ整備や教育普及に尽力し、今も現地で敬愛されるほどの功績を残しました。

帰国後は京都市長を6年半務め、発電や上下水道、市電の整備を推進し、近代京都の都市基盤を築き上げます。
しかし足の怪我の後遺症のため辞職し、その後は鹿児島で金山の鉱業館長を務め、昭和3年(1928)に67歳で亡くなりました。

菊次郎ゆかりの地:西郷家の墓(鹿児島県鹿児島市)

西郷家の墓

西郷家の墓

西郷隆盛の祖先とその一族の墓地。
via 撮影:ユカリノ編集部
江戸時代中期からの西郷家代々の墓がある地。
隆盛の両親の墓を含む23基の墓石が並び、菊次郎も眠っています。
大正11年(1922)8月、現在の鹿児島市松原町から南林寺町にかけてあった南林寺墓地からこの地に改装されました。

時には国境を越え様々な地に住んでいた菊次郎ですが、最期の地が鹿児島というのは感慨深いものがあります。

西郷隆盛と愛加那の長女:菊草(大山菊子)

隆盛と愛加那の娘で、菊次郎の妹・菊草(のち菊子)は、隆盛が薩摩に帰還した半年後に生まれました。
明治7~8年(1874~1875)頃に彼女も本家に引き取られ、後に大山巌の弟・誠之助と結婚します。

しかし、この誠之助がひどい「だめんず」でした。
菊子との間に子供を4人もうけましたが、ろくに働かず借金を重ね、彼女に暴力を振るったのです。
そのため菊子は誠之助と別居。兄・菊次郎のもとへ身を寄せ、別居から2年後の明治42年(1909)に亡くなりました。

菊草(菊子)ゆかりの地:大円寺(東京都杉並区)

大円寺

大円寺

菊子の墓は東京都杉並区の大円寺にあります。
江戸時代、赤坂にあった大円寺は、江戸で亡くなった島津光久の長男・綱久の葬儀を行った縁で、薩摩藩の菩提寺になりました。
明治の廃仏毀釈後に現在の場所に移転しますが、今も菊子をはじめ、明治維新に関わった鹿児島の人々の墓が多く築かれています。

誠之助と別居したものの離婚はしていなかった菊子は大山姓のまま、お墓も誠之助の隣に並んでいます・・・。
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