大きさは日本一!駿府城天守台の発掘現場と想像CGが見られるツアー開催
2018年4月17日 更新

大きさは日本一!駿府城天守台の発掘現場と想像CGが見られるツアー開催

徳川家康の最後の居城として知られる駿府城。2016年より進められている天守台の発掘調査で、その大きさが日本一であることがわかりました。現在、発掘現場の見学と、想像CGによる「駿府城タイムトラベルツアー」が開催中です。最新の調査結果とともにツアーの内容をご紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

「大御所」徳川家康の最後の居城

駿府城 巽櫓

駿府城 巽櫓

via 写真提供:静岡市
徳川家康の最後の居城として知られる駿府城。
寛永12年(1635)の火災でほとんどの建物を消失した後、櫓や門は再建されますが、天守が再建されることはありませんでした。これは徳川家による江戸幕府の体制が盤石なものとなり、戦や権威のシンボルであった天守を必要としない、天下泰平の世になったためと考えられています。

さらに明治時代になると、歩兵連隊の誘致にともない、天守台は本丸堀とともに埋められ、三ノ丸は官庁や学校などの公共用地となりました。
現在は二ノ丸堀より内側が駿府城公園となっており、宝暦年間(1751~1763)の修復記録に基づいて、東御門や巽櫓などが復元・公開されています。

日本一の大きさを誇る天守台

駿府城航空写真

駿府城航空写真

2016年から行われている天守台の発掘調査では、その大きさが西辺約68m×北辺約61mであることが確認され、他城と比べて日本一であることがわかりました。
江戸時代の絵図「駿府城御本丸御天主台跡之図」にも西辺約66m、北辺約60mであったと記録されており、絵図とほぼ同じということになります。
「駿府城御本丸御天主台跡之図」

「駿府城御本丸御天主台跡之図」

左側が西辺、上側が北辺にあたります。
静岡県立中央図書館蔵
via 写真提供:静岡市

最近の発掘では井戸を発見!

天守台内部の井戸

天守台内部の井戸

井戸の大きさは内径1.8m、現存深度は3.8mを超えているそう。四角く加工された石の表面は、丁寧にノミで調整されています。
via 写真提供:静岡市
また、天守台中央からやや北東の位置に、石組の井戸が発見されました。
江戸時代の城郭における天守台の井戸はとても珍しく、籠城用のものと考えられ、駿府城が豊臣方との戦いに備えられた実戦的な城であったことを物語っています。

さらに高さ最大約5.6mの天守台石垣の一部や、大量の瓦のほか、建築木材の一部も発見されています。
今後は、天守台の内部をさらに掘り下げ、13~16世紀に駿河と遠江を支配していた今川氏の時代の遺構の調査が始まります。どんな発見があるか、ますます楽しみですね!

駿府城がCGで蘇る!「タイムトラベルツアー」開催!

天守台北辺石垣

天守台北辺石垣

積み方は打ち込み接。焼けた赤い石や割れた石が多く見られます。
via 写真提供:静岡市
現在、発掘調査現場は「見学ゾーン」と、調査に関する基礎情報をわかりやすく展示している「発掘情報館きゃっしる」が併設されています。普段は立ち入ることができない発掘現場を見学できる、貴重な機会です。

さらに、タブレットで駿府城の想像CGを見ながら、ガイドとともに駿府城を見学する「駿府城タイムトラベルツアー」も開催。
発掘現場の見学とともに参加すれば、駿府城の全景がつかめるはず!
駿府城タイムトラベルツアー

駿府城タイムトラベルツアー

5層7階の豪華絢爛な天守などがCGで蘇ります。
via 写真提供:静岡市

「駿府城タイムトラベルツアー」

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