【今年も開催!しながわ宿場まつり】当代随一の宿場町・東海道「品川宿」の歴史とは?
2018年9月27日 更新

【今年も開催!しながわ宿場まつり】当代随一の宿場町・東海道「品川宿」の歴史とは?

江戸時代、東海道53次最初の宿場町として栄えた品川宿。その伝統と文化を未来に伝え、地域の発展をめざして開催されるのが「しながわ宿場まつり」です。このエリアは正真正銘の旧東海道の品川宿。「北の吉原 南の品川」といわれ、大名行列や維新志士も通った東海道品川宿の歴史をご紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

今年で28年目!「しながわ宿場まつり」

旧東海道品川宿「しながわ宿場まつり 2018」

旧東海道品川宿「しながわ宿場まつり 2018」

毎年9月の最終土日に開催される、品川区最大級のお祭り「しながわ宿場まつり」。
今年も9月29日(土)と30日(日)に、京浜急行の北品川駅から青物横丁駅まで約2kmの区間を中心に行われます。1990年から始まり、今年で28回目を迎えるこのおまつり。毎年沿道には沢山の模擬店が出店し、土曜はきらびやかな衣装に身を包んだ「花魁道中」、日曜は江戸風俗行列と、祭りは最高潮を迎えます。
そこで今回は、改めて知りたい品川宿の歴史をみてみましょう。

「東海道」第一の宿場町だった品川宿の歴史

「品川 日乃出」 歌川広重 『東海道五十三次』

「品川 日乃出」 歌川広重 『東海道五十三次』

江戸時代、東海道・中山道・奥州街道・日光街道・甲州街道を「五街道」と呼びました。その中のひとつ、東海道は、日本橋から京都の三条大橋まで120里、約480kmありました。その一つ目の宿場町が、日本橋から8.8kmの距離にある品川宿です。

品川宿は、奥州・日光街道の千住、中山道の板橋、甲州街道の内藤新宿と並ぶ、江戸四宿の一つ。その中でも戸数1500、人口7千人という随一の賑わいをみせました。

品川宿は、現在の京浜急行の北品川駅から青物横丁駅まで、約2キロの範囲を中心としたエリア。
途中に流れる目黒川を境に「南品川宿」と「北品川宿」に分かれ、後に「新町(徒歩新宿)」ができ3宿になりました。

また春は御殿山の桜、夏は舟遊びや潮干狩り、秋は名月と、江戸近郊の風光明媚な行楽スポットとしても人気がありました。特に藩邸が近かったことから薩摩藩士、それから芝増上寺の僧侶が大勢訪れたそうですよ。

車も電車もない時代、江戸時代の人ってどのくらい歩いたの?

品川宿の石垣が残る「品海公園」

品川宿の石垣が残る「品海公園」

via naoko
江戸時代は「一日に10里(約40km)歩けるようになれば一人前の男」といわれたそうです。

東海道を出発する旅人は、「お江戸日本橋七ツ立ち」という歌にもありますが、朝4時に日本橋を出発し、11里(44km)歩いて夕方6時に戸塚に到着、一泊するのが一般的だったとか。

品川宿では、旅立つ人も見送る人も一緒にここで一泊し、翌朝双方別れを惜しみながら旅立つという光景がよく見られたそうです。

当時は今の様に便利ではありませんから、これが今生の別れ、という惜別の情もひとしおだったことでしょう。

やんごとなき方々が宿泊した「本陣」

品川宿本陣跡(現在は聖蹟公園)

品川宿本陣跡(現在は聖蹟公園)

via naoko
品川宿には、本陣が1つ、脇本陣が2つ、旅籠は93軒あったといわれています。

本陣とは、大名や旗本、公家などが休息したり宿泊するところ。脇本陣には本陣に収まりきらなかったお付きの方々が泊まりました。

東海道は参勤交代の大名が利用することが多く、品川宿も大変混雑しました。なので混雑を避けて中原街道を利用する人も多かったそうです。

大名などが宿泊すると、本陣には大名の名を記した関札を立て、紋の入った幕をめぐらしました。

明治維新の後、京都から江戸にお移りになった明治天皇も、途中、こちらの本陣にお泊りになりました。その跡が今も「聖蹟公園」という名に残されています。

想像以上に凄い!「問屋場」のシステム

旧品川宿の街並み

旧品川宿の街並み

via naoko
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