幕末の名君!「肥前の妖怪」といわれた佐賀の七賢人・鍋島直正ゆかりの地
2017年1月16日 更新

幕末の名君!「肥前の妖怪」といわれた佐賀の七賢人・鍋島直正ゆかりの地

明治維新を推し進めた主な4つの藩を、「薩長土肥」(薩摩・長州・土佐・肥前)と呼びました。それぞれに有名な藩主や権力者がいましたが、肥前藩を主導した藩主の名をご存知でしょうか。その名は鍋島直正、彼こそ薩長土肥の君主の中で最も有能かつ革新的な人物でした。そんな彼の人物像や功績、ゆかりの地をご紹介しましょう。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

「肥前の妖怪」といわれた鍋島直正とは?

 (1583)

文化11(1815)年、第9代佐賀藩主・鍋島斉直(なりなお)の17男として生まれた直正は、明治維新以前は「斉正(なりまさ)」と名乗っていました。

天保元(1830)年、17歳で第10代藩主となりましたが、その時佐賀藩の財政は火の車。彼が国入りのため江戸藩邸を出発しようとした際には、金を借りた商人たちが押し寄せたため、行程が遅れてしまったほどでした。

保守派に阻まれながらも、直正は改革に乗り出します。役人のリストラや藩校の弘道館での人材育成に励み、ここから江藤新平や大隈重信が輩出されました。

また、彼はいち早く西洋の軍事技術に注目。戊辰戦争で活躍した鉄製大砲を造るための反射炉の建設、三重津海軍所を建設し、蒸気機関や蒸気船の開発にも尽力しました。西洋の技術に注目したのは薩摩藩の島津斉彬も同じで、直正は彼と並ぶ名君と称されることもあります。
戊辰戦争で活躍したとされる佐賀藩製のアームストロング砲

戊辰戦争で活躍したとされる佐賀藩製のアームストロング砲

また、当時不治の病だった天然痘に対し、オランダから牛痘ワクチンを輸入して自分の息子で試し、根絶へ向けての先陣を切ったのでした。これが大阪の医師・緒方洪庵に分けられて、大きな第一歩となったのです。

医学の発展も重要視した直正は、好生館という医学館を建設し、全国でいち早く医師免許制度も導入しています。すべてにおいて、直正のやることは最先端だったんですね。

政治面においては、倒幕・親幕・公武合体などどの勢力とも密になることはなく、得体の知れない大物として「肥前の妖怪」と呼ばれ、恐れられました。
肥前佐賀藩10代藩主・鍋島直正の湿板写真。

肥前佐賀藩10代藩主・鍋島直正の湿板写真。

江戸の佐賀藩溜池中屋敷で撮影されたもの。日本人が撮影した写真としては、2番目に古いとされる。(財)鍋島報效会 徴古館所蔵。

直正の本拠地・佐賀城跡の「佐賀城本丸歴史館」

佐賀城鯱の門

佐賀城鯱の門

「45mもある長い廊下」

「45mもある長い廊下」

天保6(1835)年に佐賀城二の丸が焼失すると、直正は本丸を再建し藩政改革に乗り出しました。その時の本丸御殿を復元したものが、佐賀城本丸歴史館。幕末と明治維新という佐賀藩が輝いた時代を伝える展示がなされています。直正と佐賀藩について知るなら、まずここがおすすめですよ。
「佐賀城本丸歴史館」

「佐賀城本丸歴史館」

昔も今も最先端!?世界遺産「三重津海軍所跡」

「三重津海軍所跡の全景」(佐賀市教育委員会提供)

「三重津海軍所跡の全景」(佐賀市教育委員会提供)

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