剣・書・禅に生きた山岡鉄舟、逸話をもとに辿るゆかりの地【小栗さくらがゆく!幕末維新のみち:第17回】
2018年7月27日 更新

剣・書・禅に生きた山岡鉄舟、逸話をもとに辿るゆかりの地【小栗さくらがゆく!幕末維新のみち:第17回】

歴史タレント・小栗さくらが、幕末維新ゆかりの場所を旅する連載。第17回は、江戸無血開城へと導いた幕臣・山岡鉄舟ゆかりの地。「幕末の三舟」のひとりとされ、剣や書の名人でもある一方、食に関しては無茶苦茶なエピソードも残る鉄舟。多才な彼の生涯を様々な側面から感じてみませんか?

小栗さくら小栗さくら

「幕末の三舟」のひとり・山岡鉄舟

幕末維新期で「○舟」といわれると、勝海舟がすぐに浮かぶと思います。「幕末の三舟」といわれるのは、この海舟のほか、高橋泥舟(でいしゅう)、そして今回取り上げる山岡鉄舟(てっしゅう)の三人。
泥舟・鉄舟は歴史好き以外にはあまり知られていませんが、江戸無血開城はこの三者全員がいて成ったといえるのです。
特に鉄舟は、西郷隆盛と海舟が会談する前の交渉に命をかけた、無血開城の立役者!今回はそんな鉄舟ゆかりの下町史跡を巡ります。
山岡鉄舟

山岡鉄舟

剣の名人だった鉄舟

鉄舟は、旗本・小野朝右衛門の子として江戸に生まれます。小野家は徳川家康の時代から続く武芸の家柄で、そんな背景もあってか、鉄舟(鉄太郎)も幼い頃から北辰一刀流などの武芸に励んでいました。
そんな鉄舟が養子に入ったのはやはり武芸の家、山岡家。鉄舟の師・山岡静山(せいざん)は槍の達人で、鉄舟は静山にかなり傾倒していたようです。
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高橋泥舟の肖像写真
実は静山は、三舟の一人・高橋泥舟の実の兄。しかし泥舟は母方を継いでいたため、兄が見込んでいた鉄舟に山岡家を継ぐよう頼んだのでした。こうして鉄舟は、泥舟の妹・英子と結婚し山岡家に入ることになります。
山岡家・高橋家周辺

山岡家・高橋家周辺

茗荷谷駅から徒歩5分ほど、春日通りから播磨坂を入った辺りに、山岡家と高橋家が並んでいました。

鉄舟の師・静山は27歳で亡くなってしまったため、鉄舟は大いに嘆き悲しみます。生前の静山の弱点は雷だったので、鉄舟は雷雨の日にはお墓に寄り添っていたのだとか。
via 提供:小栗さくら

剣へのこだわり

鉄舟は20代の時、一刀流の浅利又七郎に敗け、以来目をつぶると浅利の剣先が離れなくなってしまったといいます。それを破ることを課題とした鉄舟は、明治13年に浅利に認められるまで剣を追求し続けたのでした。そうして一刀正伝無刀流の開いたのです。
それだけでなく、鉄舟は13歳で禅を好み、書の名人としても知られています。昔の人の才は幅広いですよね。

幕末のフードファイター?

「知の海舟、気の泥舟、情の鉄舟」と言われるだけあり、情と男気にあふれている鉄舟ですが、無茶苦茶なエピソードも数多く残っています。
なかでも暴飲暴食のエピソードは「なぜそんな無謀なことを……」と突っ込みたくなるほどです。

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小栗さくら

小栗さくら

中学生時代に司馬遼太郎氏の『燃えよ剣』を読んで以来、歴史に興味を持つ。 駒澤大学歴史学科卒業と同時に博物館学芸員資格を取得。 現在『歴史タレント』として、TVやCMに出演。また、イベント司会、講演会、コラム執筆と幅広く活躍中。 諏訪市公認キャラクター・諏訪姫の声優も務めている。 タレント活動と並行し「さくらゆき」というアーティスト名で歴史をテーマにした楽曲の発信、ライブ等を行っている『歴史系アーティスト』でもある。 公式

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