【アイヌの神様になった?】北海道に渡った源義経伝説ゆかりの地
2018年5月24日 更新

【アイヌの神様になった?】北海道に渡った源義経伝説ゆかりの地

源頼朝による追討をかい潜って奥州へと落ち延びた源義経。歴史上では衣川館(岩手県平泉町)で自刃したとされていますが、義経は死なずにその後も生き延びたという言い伝えが東北各地に残されています。大陸に渡りチンギス・ハンになったという伝説も有名ですが、北海道に渡りアイヌの神になった、という伝説があるのをご存知でしょうか?

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

『芳年武者無類』に描かれる源義経(奥)と武蔵坊弁慶(手...

『芳年武者無類』に描かれる源義経(奥)と武蔵坊弁慶(手前)主従

義経が自害したとされる衣川館跡(岩手県平泉町)

衣川館跡に建てられた高館義経堂(岩手県平泉町)

衣川館跡に建てられた高館義経堂(岩手県平泉町)

義経最期の地とされますが…
via 撮影:ユカリノ編集部
源義経は文治5(1189)年、兄・頼朝の圧迫に耐えかねた藤原秀衡の子・泰衡の急襲にあい、高館で妻子とともに自害したと伝えられています。史実としてご存知の方も多いのではないでしょうか。
丘の頂上には、義経を偲んで仙台藩主・伊達綱村が建てた義経堂があり、内部には義経公の木造が安置されています。

義経は北海道に渡りアイヌの神となった?

アイヌ民族

アイヌ民族

一方で義経は北海道へ落ち延び、アイヌに受け入れられ「ハンカンカムイ」と呼ばれたという伝説が残ります。ハンカンとは「判官=義経」を指します。

アイヌの伝統的世界観では、動物、自然、人工物など人間以外の大半はカムイ(神)とみなされます。が、それとは別に、人類に文明を授けたとされる人文神も存在します。地域によって名称は様々ですが、アイヌラックルという名がよく知られています。「人間くさい者」という意味の名で、神でありながら人間と共に生活をしました。
アイヌラックルと人間が交流する中で網や弓矢などの生活道具が作られ、火を使うようになったといわれています。このアイヌラックルが実は源義経で、天界からではなく本州から渡ってきた、というのです。

こうしたアイヌラックルと義経の習合化は、江戸時代に本州側の人間、すなわち和人によって推進されたと言われています。
アイヌにとって大事なカムイを、和人の有名人にすることで関係を深めようという、政治的意図があったようです。

アイヌの聖地に立つ資料館や義経神社(北海道平取町)

北海道沙流郡平取町は、アイヌラックルが降臨した聖地と言われています。日本神話でいう高千穂のようなところでしょうか。
アイヌの祭祀施設はありませんが、二風谷アイヌ文化博物館などアイヌの信仰に触れられる施設が複数あります。

二風谷アイヌ文化博物館には、重要有形民俗文化財「北海道二風谷及び周辺地域のアイヌ生活用具コレクション」などのアイヌの民具や、重要文化的景観のチセ群のほか、数多くの資料や関係図書等が収蔵されています。
平取町立二風谷アイヌ文化博物館の敷地内に立つチセ(復元...

平取町立二風谷アイヌ文化博物館の敷地内に立つチセ(復元伝承家屋)

現在この地には、義経神社が立っています。由緒によれば、寛政11(1799)年に、蝦夷を探検していた近藤重蔵によって祭祀が始められたそうです。
義経神社

義経神社

義経神社境内を中心とした義経公園は自然豊かで、町民憩いの場となっています。また、神社付近には義経にまつわる資料を展示した義経資料館もあります。

あの弁慶もアイヌにあがめられた?

五条大橋での戦いを描いた浮世絵

五条大橋での戦いを描いた浮世絵

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