【直江兼続から井伊家へ】波乱万丈!?名門が受け継いだ与板藩の歴史
2018年2月1日 更新

【直江兼続から井伊家へ】波乱万丈!?名門が受け継いだ与板藩の歴史

与板藩は、現在の新潟県長岡市にあった小さな藩です。その系譜は、大河ドラマ「天地人」の主人公でおなじみの直江兼続から、同じく「おんな城主 直虎」で知られる井伊家にまで受け継がれます。また、戊辰戦争においても重要拠点となり、新政府軍に大きな貢献を果たしました。しかしそうなるまでには、波乱万丈な歴史があったのです。今回は、そんな与板藩の成り立ちとゆかりの地をご紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

名門・直江家の居城として

直江兼続

直江兼続

直江家の婿養子となり、与板城主となった兼続。
天正9年(1581)、上杉景勝の重臣・直江兼続は、与板城主・直江信綱の死後にその妻・お船と結婚して婿養子となり、新たな与板城主となりました。
これは、上杉家の重臣である信綱が御館の乱の後の混乱で亡くなってしまったため、名門・直江家が途絶えることを惜しんだ景勝によって勧められたといわれています。

与板城主となった兼続は、妻の内助の功に支えられ、新田開発、鍛冶産業の振興、道路の整備など城下の街づくりに力を注ぎます。
越後与板打刃物

越後与板打刃物

与板地域の伝統的工芸品。起源は兼続の時代の頃と伝えられています。
via 写真提供:長岡市
彼は上杉家の執政として財政・軍事・外交を一手に担う存在となりますが、それを支えたのが、与板衆という直属の家臣団でした。景勝の直臣らと同格の仕事を任されるなど、優秀だったそうです。

直江兼続の居城・与板城跡

与板城跡

与板城跡

via 写真提供:長岡市
直江氏の居城だった与板城ですが、兼続が最後の城主となります。というのも、慶長3年(1598)に上杉景勝が会津に転封されたことに伴い、与板城が廃城となったためでした。

麓の八坂神社から登りますが、道が整備され、歩きやすいのが特徴です。尾根上を歩くと、戦国時代の山城らしい堀切と腰曲輪が連続していて、目を楽しませてくれます。
「おせん清水」の跡

「おせん清水」の跡

途中には、お船が使ったという「おせん清水」の跡があります。
via 写真提供:日本の城 写真集
本丸には城山稲荷社があり、兼続の家臣が会津転封の際に植えたという「城の一本杉」もあります。
周辺には堀や土塁などの遺構もあるので、ぜひチェックしてみてください。
城の一本杉

城の一本杉

推定年齢400年!の一本杉。
via 写真提供:日本の城 写真集
本丸にある土塁

本丸にある土塁

via 写真提供:日本の城 写真集

ついに井伊家が入封…だけど城がない!?

こちらは彦根藩初代藩主・井伊直政

こちらは彦根藩初代藩主・井伊直政

与板藩に入った井伊直矩は、井伊直政→次男・直孝→四男・直縄→長男・直興→四男・直矩という系譜になります。
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