第4回:石田三成にも食べてもらいたい!柿羊羹【 歴ドル・美甘子の歴っしゅ!キッチン 】
2017年10月21日 更新

第4回:石田三成にも食べてもらいたい!柿羊羹【 歴ドル・美甘子の歴っしゅ!キッチン 】

歴ドル・美甘子が歴史上の人物ゆかりのグルメを作る「歴っしゅ!キッチン」第4回は、秋の果物・柿を関ヶ原の戦いにちなみ、石田三成公にも食べてもらえるようにアレンジしてみました。これなら三成公も最期に食べてくれる…はず?

美甘子(歴ドル)美甘子(歴ドル)

 (8253)

胆の毒?石田三成と柿のエピソード

歴っしゅ!
慶長5年9月15日、天下分け目の大戦、関ヶ原の戦いが起こりました。
決戦の日である『9.15』がお馴染みですが、実はこれは旧暦なので、新暦に直すと1600年10月21
日。ちょうど今ごろの季節だったんですね。
ちなみに旧暦は、月の満ち欠けを基準にした太陰暦で表されていて、15日は満月だったそうです。前日の14日、ほぼ満月の月明かりに照らされた夜道を歩き、武将たちはぞくぞくと関ヶ原へ集まってきたんですね。

「東軍、徳川家康」対、「西軍、石田三成」(西軍の総大将には毛利輝元が据えられていました。)

結果は皆様ご存知の通り、西軍の敗北。

敗北した石田三成は、京都六条河原にて斬首されました。その処刑場へ向かう道中での有名なエピソードがあります。

喉が乾いた三成は、警護の者に水を所望します。すると、警護の者が、
「あいにく、水はないが、柿がある。この柿を食べなさい。」
と言いました。すると、三成は
「柿は、胆の毒だ。」
と言って断ったのです。

胆の毒というのは、腹痛の原因になるとのこと。

例え、柿を食べてすぐお腹が痛くなったとしても、どのみち処刑される運命。
けれど、三成は最後の最後まで自分の身体のことを気遣い、豊臣の家臣として全力で生きようとしたのです。正義、忠義という言葉がこれほど似合う武将はいないでしょう。
石田三成公

石田三成公

ところで、三成が言うように、本当に柿は胆の毒なのでしょうか。

そもそも、三成は神経質で少々気難しい性格。良く言えば繊細なお人柄なので、今でいう神経性胃炎や過敏性腸症候群であったと考えられます。時代劇などでも大事な局面で腹痛になる三成がよく描かれていますよね。

東洋医学では、柿は体を冷やすと言われているので、自身の持病、腹痛を知っている三成は腹の冷えを恐れて断ったのかもしれません。
 (8820)

しかし、本来、柿はビタミンCが豊富で免疫力が上がり、風邪の予防に効果的で咳を抑える作用があります。また、生柿の渋みであるタンニンは二日酔いに効く成分で、いいことづくめの果物です。食べ過ぎると熱を下げる効果があるので、三成の言うところの冷えに繋がるとも考えられますが、柿一個なら大丈夫な気がするので、やはり三成の考えすぎ…、性格ゆえの言葉だったのかもしれませんね!

柿はそのまま食べられる甘柿と、そのままでは渋くて食べられない渋柿があり、渋柿を干して渋みが抜け糖度が高くなったものが干し柿です。干し柿にするとビタミンCは少なくなり、その代わりにβカロチンが増えます。干し柿の歴史は平安時代から確認されているそうで、戦国時代には美濃国の名物になり、織田信長がルイスフロイスに贈った逸話もあります。

三成に渡されたのは木になっている生の柿か、干し柿、どっちなんでしょうね。

ちなみに、司馬遼太郎先生原作の『関ヶ原』は、1981年のお正月にTBSでTVドラマ化され3夜連続で放送されました。加藤剛さん演じる石田三成の最期のシーンでこの柿のシーンがありましたが、その時は木になっている柿で、干し柿ではありませんでした。
生の柿だと胆の毒だと思った三成公。今回の歴っしゅ!キッチンでは食べやすいように柿羊羹にアレンジしてみました。これなら食べてもらえるかな!?

材料はこちら

 (8241)

・柿 400gほど
・粉寒天 5g
・水 100㏄
・砂糖 50g
・レモン汁 小1
 (8242)

皮をむいた柿の実を包丁でカットします。
(このまま食べても十分に甘くて美味しいです…!)
 (8243)

ブレンダー(もしくはミキサーでも可)でピューレ状にします。
このまま食べても美味しい甘柿ですが、羊羹にするので、どんどんつぶしていきます。
 (8244)

少し食感があっても美味しいので、全て滑らかになる手前でストップしました。
 (8245)

いい感じのペースト状になりました。
柿の鮮やかな色がいいですね!
 (8246)

火にかけた鍋に水と粉寒天を入れて、3分ほどよくかき混ぜます。
 (8247)

鍋に柿の実と砂糖を入れたら、さらにかき混ぜて、沸騰するまで煮ます。この時、焦がさないように要注意!

その後、レモン汁も加えます。レモン汁が風味を整えてくれます。
20 件

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

美甘子(歴ドル)

美甘子(歴ドル)

愛媛県今治市国宝とロマンの島、大三島出身。高知県観光特使。 坂本龍馬など、歴史上の人物をこよなく愛する歴史アイドル(歴ドル)界の第一人者。合言葉は「歴っしゅ!」 著書「歴女 私の愛する戦国武将」(ビジネス社)、「戦国武将とお姫様の残酷物語」(光文社)、「龍馬はなぜあんなにモテたのか」(ベストブック) HP: mikako.chu.jp / Twitter: https://twitter.com/rekish_mikako 公式

関連する記事 こんな記事も人気です♪

“大一大万大吉”の謎に迫る!関ヶ原にひるがえる石田三成の家紋【家紋のルーツ:第5回】

“大一大万大吉”の謎に迫る!関ヶ原にひるがえる石田三成の家紋【家紋のルーツ:第5回】

家紋がいつ、どのように生まれ、なぜ使われるようになったのか?そんな家紋のルーツを日本家紋研究会会長の髙澤等さんがゆかりの地とともに紹介する連載。今回は石田三成の家紋です。三成の家紋といえば「大一大万大吉」が有名ですが、実は不確かな部分が多いのです。さらに「大一大万大吉」だけでも4種類あり…気になるその謎を紐解いてみましょう。
人気声優のアニメ化が話題!『おあむ物語』の聖地・大垣

人気声優のアニメ化が話題!『おあむ物語』の聖地・大垣

関ヶ原の戦いでの大垣城の様子や女性たちについて著された『おあむ物語』。これをベースに岐阜県大垣市がプロデュースしたアニメ『おあむ物語 その夏、わたしが知ったこと』が動画で公開されています。三森すずこさんら人気声優が参加していることでも注目を集めるアニメと、アニメにも登場する大垣の魅力をご紹介します。
銅像も〝クソまじめ〟な石田三成とその仲間たち「ニッポン銅像探訪記 第9回:関ヶ原関連武将」

銅像も〝クソまじめ〟な石田三成とその仲間たち「ニッポン銅像探訪記 第9回:関ヶ原関連武将」

「9月15日は何の日?」と聞かれて答えられないあなたは、歴史好きとしてモグリです。そう、関ヶ原の戦いの決戦日ですね。今から417年前の旧暦の9月15日、美濃国(岐阜県)関ヶ原において戦国時代最大の合戦が勃発しました。毎年10月に「関ヶ原合戦祭り」が開催されるのは戦国ファンのよく知るところですが、今年は岡田准一主演の映画『関ヶ原』が公開されることもあり、にわかに盛り上がっています。今回は、石田三成を中心に関ヶ原参戦武将の銅像をたどってみましょう。
いざ天下分け目の舞台へ!戦国武将の聖地・関ヶ原の戦いゆかりの地を歩く(西軍編)

いざ天下分け目の舞台へ!戦国武将の聖地・関ヶ原の戦いゆかりの地を歩く(西軍編)

日本史上最大の合戦ともいわれる関ヶ原の戦い。戦国ファンではあれば一度は訪れたい聖地中の聖地・関ヶ原を西軍、東軍別に紹介します。今回紹介する西軍コースは、義のために集い、貫き通した石田三成と、盟友である大谷吉継、島津義弘に宇喜多秀家と、特に人気の高い武将の陣跡が揃い踏み。歩けば彼らの信念が感じられること必至です。
面白すぎる!関ヶ原ウォーランドで『関ヶ原の戦い』を体感してきた

面白すぎる!関ヶ原ウォーランドで『関ヶ原の戦い』を体感してきた

天下分け目の戦いといわれる「関ヶ原の戦い」。最近では司馬遼太郎氏の小説『関ヶ原』も映画化されるなど、今もなお注目される日本史を代表する出来事のひとつです。そんな関ヶ原の合戦地ほど近くにあるのが「関ヶ原ウォーランド」。合戦をわかりやすく理解できる体感型資料館ですが、ユニークなコンクリート像から珍スポットとしても話題です。そんな「関ヶ原ウォーランド」を覗いてみましょう!
ゆるカワな猫島津の退き口に家康も降参!?【ねこねこ日本史】あそべ!島津四兄弟:後編

ゆるカワな猫島津の退き口に家康も降参!?【ねこねこ日本史】あそべ!島津四兄弟:後編

アニメも大人気!そにしけんじさんの”擬ねこ化”歴史コミック『ねこねこ日本史』から、ついに島津四兄弟が猫になってユカリノに登場!関ヶ原の戦いでの島津の退き口、ゆるカワな猫島津の戦いぶりには家康も降参? また、猫好きの聖地・仙巌園の猫神神社では「ねこねこ日本史」×「島津四兄弟」の最愛コラボ企画も決定!
新説の誕生で話題沸騰中!?関ヶ原の戦い【足軽さんと巡る!?古戦場レポ:第5回】

新説の誕生で話題沸騰中!?関ヶ原の戦い【足軽さんと巡る!?古戦場レポ:第5回】

歴史ナビゲーターの長谷川ヨシテルが古戦場をレポートする連載。第5回は「関ヶ原の戦い」です。岐阜県関ケ原町を舞台に慶長5年9月15日(西暦1600年10月21日)勃発した、天下分け目の戦い。今回はその戦いの舞台となった、東軍西軍の武将たちの陣跡を足軽さんと巡ります。話題の新説による布陣を現場検証してみると…?
水攻めにも負けない難攻不落の城!忍城の戦い【足軽さんと巡る!?古戦場レポ:第3回】

水攻めにも負けない難攻不落の城!忍城の戦い【足軽さんと巡る!?古戦場レポ:第3回】

歴史ナビゲーターの長谷川ヨシテルさんが古戦場をレポートする連載。第3回は「忍城の戦い」です。豊臣秀吉の小田原征伐に伴い、現在の埼玉県行田市にある忍城を巡り発生したこの戦い。今回もその舞台を合戦に参加した足軽さんとともにレポートします。
本能寺の変の引き金?信長が家康にふるまった安土饗応膳を再現!

本能寺の変の引き金?信長が家康にふるまった安土饗応膳を再現!

織田信長が居城・安土城で徳川家康に振る舞ったといわれる饗応膳「天正十年安土御献立」。安土城の近くにあるホテル「休暇村近江八幡」(滋賀県近江八幡市)ではそれを再現した饗応膳を1日10食限定で提供中です。本能寺の変の引き金?ともいわれる膳にまつわる逸話と再現された「信長饗応膳」をご紹介します。
「日本男色史巡り 最終回:戦国三大美少年」名古屋山三郎、不破万作、浅香庄次郎…武将たちが愛した少年の末路

「日本男色史巡り 最終回:戦国三大美少年」名古屋山三郎、不破万作、浅香庄次郎…武将たちが愛した少年の末路

日本の男色史を、ゆかりの品や場所とともにご紹介する連載「日本男色史巡り」。最終回は「戦国三大美少年」。戦国末期、名古屋山三郎、不破万作、そして浅香庄次郎ら3人の少年たちは美貌と武勇でその名をとどろかせました。しかし人生のすべてがバラ色だったわけではなく…天下の諸侯を魅了した彼らを待ち受けていた運命とは!?