【9月19日は苗字の日】「鈴木」のルーツは和歌山にあり!全国の鈴木さんに行ってほしいゆかりの地
2018年9月19日 更新

【9月19日は苗字の日】「鈴木」のルーツは和歌山にあり!全国の鈴木さんに行ってほしいゆかりの地

自分のご先祖様って、一体どんな人だったんだろう?誰もが一度はそう思うはず。苗字はご先祖様から受け継いだタイムカプセル。実は深くて興味深い歴史が詰めこまれています。9月19日は苗字の日。今回は「日本の苗字ランキング」で常に上位をしめる「鈴木さん」のルーツと、そのゆかりの地をご紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

鈴木さんのルーツは和歌山県。紀州熊野の藤白神社

全国に鈴木という名字を持つ人は175万人以上いるといわれています。そのルーツ、鈴木さんの総本家は、和歌山県海南市にある藤白神社。ここには長さ20m、122代にも渡る「鈴木家系譜」が伝えられています。

この「鈴木家系譜」は、鈴木さんに関する最古の記録。初代は伊弉諾命(イザナギノミコト)と伊弉冉命(イザナミノミコト)に始まり、2代目は天照大神。実は鈴木さんは、「古事記」や「日本書紀」にも登場する穂積氏(ホヅミウジ)の流れを汲む、大変古い名家なのです。
藤白神社

藤白神社

via 写真提供:公益社団法人和歌山県観光連盟
鈴木さんは全国に3千社ある熊野神社の総本社、熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社を含めた熊野信仰と、大変深い関わりがあります。

鈴木一族は元々は熊野速玉大社がある新宮の出身でした。平安時代末期の900年代、鈴木真人(まひと)という人物が始めて鈴木の姓を名乗ったと系譜に記されています。

その後、1150年に鈴木家第25代の鈴木重秀が熊野古道の玄関口の藤白に移り住み、代々藤白神社の神官を務めました。ですから全国の鈴木さんの氏神様は、藤白神社の主祭神・饒速日命(ニギハヤヒノミコト)ということになります。

また藤白神社の境内には、第25代鈴木重秀から代々鈴木家本家が暮らした邸宅、鈴木屋敷が残されています。ここが全国の鈴木さんの総本家になります。

しかし江戸時代の元和年間(1615-1624年)、藤白神社の神主は鈴木家から吉田家に交代し、鈴木本家は、残念ながら昭和17(1924)年に途絶えてしまいました。

現在の藤白神社の神主さんは、鈴木さんの全国組織「藤白鈴木会」の事務局長をつとめ、数年おきに「鈴木サミット」を開催しています。また藤白神社は、鈴木さん専用のお守りも売られ、年間1000人以上の鈴木さんが全国から訪れているそうです。

東北にもあった鈴木家住宅!全国で開催される「鈴木サミット」

秋田県雄勝郡羽後町の鈴木家住宅

秋田県雄勝郡羽後町の鈴木家住宅

via 写真提供:一般社団法人秋田県観光連盟
平成10(1998)年に初めて行われた「第1回鈴木サミット」は、秋田県雄勝郡羽後町にある国指定の重要文化財、鈴木家住宅で開催されました。

この東北の鈴木家は、源義経の家臣・鈴木重家が秋田に落ち延びた際に土着、帰農したのが発祥といわれています。「第1回鈴木サミット」は、東北鈴木家の45代当主の方も呼びかけ人の一人となり、全国から約120人が参加しました。
「鈴木サミット」はその後も数年おきに開催されました。
第3回は、加賀一向一揆の最後の砦、鳥越城主・鈴木出羽守が織田信長と戦った石川県鳥越町で開催。

また、第6回は九州天草で開催。
「天草の乱」の後、善政を行って疲弊する領民達の崇敬を集めた初代代官・鈴木重成と兄の鈴木正三和尚、息子の二代目代官・鈴木重辰を祀る鈴木神社があり、ここで正式参拝を行いました。

そして平成25(2013)年に藤白神社で行われた第7回には、2日間で総勢900人を超える鈴木さんが全国から集結! 

老朽化した藤白神社境内にある鈴木屋敷復元の寄付も呼びかけられ、2020年を目途に修復計画が進んでいるそうです。

「鈴木」は、ハイ・ブランド苗字だった!

それにしても不思議なのは、なぜこんなにも鈴木姓が増えたのか?ということ。

そもそも「鈴木」の意味は、昔の和歌山県熊野地方の方言で、刈り上げた稲わらを積み重ねた「わら塚」を「スズキ」ということから来ているのだそう。
藁を重ねた「わら塚」。熊野地方の方言で「スズキ」

藁を重ねた「わら塚」。熊野地方の方言で「スズキ」

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