戦国最強!?鬼日向・水野勝成の豪快な逸話とゆかりの地
2018年7月17日 更新

戦国最強!?鬼日向・水野勝成の豪快な逸話とゆかりの地

「鬼」が付く呼び名は勇将の証ですよね。今回ご紹介する水野勝成は、「鬼日向」と呼ばれた剛の者でした。しかも強さがハンパじゃない上に、キャリアも実にユニーク。藤堂高虎も真っ青なほど次々に主を変えた勝成の逸話とゆかりの地をご紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

徳川家康とはいとこ同士だった水野勝成

水野勝成肖像画

水野勝成肖像画

via 提供:刈谷市
水野忠重の子として三河で生まれた勝成。家康の母・於大の方が父の姉であり、家康とはいとこ同士に当たります。
若い頃から戦場での活躍は目覚ましく、第二次高天神城の戦いでは16歳で敵の首級を挙げ、織田信長から感状をもらったといいます。また、天正壬午の乱の際には、鳥居元忠と抜け駆けを巡って揉め、「今から俺はあんたの命令は受けん!」と言い放って敵に突撃。たくさんの首級を携えて帰ってきたという逸話があります。この時まだ19歳。末恐ろしい若武者です。

その後父と対立し出奔すると、やがて織田信雄、豊臣秀吉、仙石秀久の下で戦に参加します。
天正15(1587)年には肥後の佐々成政に仕官しますが、成政が切腹させられたため黒田孝高に仕えました。しかしここも出奔し、小西行長や加藤清正、立花宗茂などに仕えたといいます。勇猛で知られる彼は引く手あまただったわけです。

それでも再び流浪の生活を送りましたが、慶長4(1599)年、家康と再会するとその取り成しによって父とも和解します。しかし関ヶ原の戦いの直前に父が西軍方に暗殺され、家督を継ぐこととなりました。

関ヶ原の戦いの戦勝祈願として奉納した勝成ゆかりの品

総髪兜(そうごうのかぶと)

総髪兜(そうごうのかぶと)

via 提供:刈谷市
勝成が関ヶ原の戦いの戦勝祈願を行ったのが愛知県刈谷市の野田八幡宮です。その際に「総髪兜」と「棟札」を奉納しました。それが現在も伝わり、野田史料館に保管されています。
刈谷市のマスコットキャラクターとして平成25年に生まれた「かつなりくん」は勝成がモデルとなっている。

関ヶ原の戦いでの活躍と“鬼日向”の由来

大垣城

大垣城

via 撮影:ユカリノ編集部
関ヶ原の戦いでは、勝成は大垣城攻めに加わりました。ここで石田三成の妹婿である福原直高から名刀「正宗」を分捕ります。
勝成の物になった正宗は、後に彼が名乗った「日向守」から「日向正宗」と呼ばれるようになりました。現在は国宝に指定され、三井記念美術館が所蔵しています。

ちなみに「日向守」はかつて明智光秀が名乗っていたこともあり敬遠されていましたが、勝成は笑い飛ばしてそれを使い続けました。「鬼日向」の由来はここからです。

大坂の陣、そして名君への変貌

大坂の陣の際、すでに50を過ぎていた勝成は家康から「もう一軍の将なのだから突撃するな」と言われていたにも関わらず、やはり突撃。敵を壊滅させるほどでしたが、家康の怒りにより加増は伸びませんでした。

元和5(1619)年に備後福山へ転封されると、彼は藩政に精を出します。上水道整備や全国初の藩札発行の他、いぐさの生産奨励、治水や新田・鉱山開発も行いました。また、目付がいなくても家臣の中に問題は起きず、一揆も起きなかったようです。

福山城(広島県福山市)

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