【月刊 日本の城】戊辰戦争より150年、激戦地・福島県の3城を巡る
2018年5月30日 更新

【月刊 日本の城】戊辰戦争より150年、激戦地・福島県の3城を巡る

webサイト「日本の城写真集」の管理人・けいすけが、日本の名城の見どころ、撮りどころを徹底的に紹介する連載「月刊 日本の城」。第9回は福島県の城です。鳥羽・伏見の戦いから始まった戊辰戦争。旧幕府軍として戦った会津藩は激戦地となりました。その舞台となった白河小峰城、二本松城、会津若松城をご紹介します。

けいすけ(日本の城写真集)けいすけ(日本の城写真集)

戊辰戦争の舞台となった白河小峰城、二本松城、会津若松城

 (20251)

慶応4年(1868)4月11日、勝海舟と西郷隆盛の話し合いにより無血開城となった江戸城。
しかしその後も江戸幕府の中核であった会津藩など旧幕府軍は、新政府に対抗を続けました。
その戦いが行われた白河小峰城、二本松城、会津若松城は、現在でも石垣が残り、天守や櫓、門といった建物が復元されるなど、絶好の撮影スポットが数多くあります。
それでは、戦いが行われた順に3つの城をご紹介していきます。

櫓門と三重櫓が忠実に復元された白河小峰城(白河市)

【二の丸から見る】

【二の丸から見る】

白河小峰城の二の丸へはJR白河駅から徒歩5分ほど。車の場合は東北自動車道の白河中央スマートICから5分ほどで到着。二の丸からは早くも城のシンボルである前御門と三重櫓が見える。
via 写真提供:日本の城 写真集
白河小峰城のある白河の地は、昔から東北地方(陸奥国)への入り口にあたる要衝でした。
江戸時代になると白河藩に築城の名手・丹羽長重が封じられ、長重は要衝にふさわしく、総石垣で守りを固めた白河小峰城を築きました。

戊辰戦争の際には、北上する新政府軍と守る旧幕府軍(奥羽越列藩同盟)の間で攻防が繰り広げられました。この「白河口の戦い」により白河小峰城は落城し、焼失してしまいます。
その後、城には平成3年(1991)には三重櫓が、平成6年(1994)には前御門が正確に復元され、最大の見どころになっています。
【清水門跡のようす】本丸への虎口。正面に見えるのは本丸...

【清水門跡のようす】本丸への虎口。正面に見えるのは本丸石垣。東日本大震災の際には大きく崩れてしまったが、修復が進んでいる。(写真は震災前のもの)

via 写真提供:日本の城 写真集
ここから城の中核部に向かうには大きな関門を抜ける必要があります。
その関門とは立派な櫓門である前御門のこと。その前御門に並んで三重櫓がそびえます。
【前御門】平成3年(1991)に資料に基づいて復元され...

【前御門】平成3年(1991)に資料に基づいて復元された櫓門。

via 写真提供:日本の城 写真集

白河小峰城のいちおし撮影ポイント・三重櫓

【三重櫓】平成6年(1994)に復元された。天守の代用...

【三重櫓】平成6年(1994)に復元された。天守の代用の役割を果たしたと言う。晴天の日に訪れると、こんな青い空をバックにした写真が撮れる!

via 写真提供:日本の城 写真集
東日本大震災により石垣が大きく崩れたり変形するなどの被害を受けましたが、その後修復が進み、2019年3月末の完成が予定されています。
廃城や災害を乗り越えて往時の城の姿を取り戻そうとする関係者の皆さんには頭が下がる思いです。
その素晴らしい城の姿をしっかり写真に残しましょう!

山麓と山上それぞれ見どころのある二本松城(二本松市)

【三の丸石垣】

【三の丸石垣】

二本松城はJR二本松駅から徒歩20分ほど。車の場合は東北自動車道二本松ICから5分ほどで到着。城に着いてまず目に入るのは立派な三の丸石垣。
via 写真提供:日本の城 写真集
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けいすけ(日本の城写真集)

けいすけ(日本の城写真集)

Webサイト「日本の城写真集」(http://castle.jpn.org/)の管理人です。日本各地にある遺構の残る城や著名な城を訪問し、城の象徴である天守のみならず、様々な見どころの写真を撮って公開しています。みなさまに城の魅力が少しでも伝われば何よりです。日本全国444城、16,428枚の写真を収録(2017/9/4現在)。Twitterもやっています:https://twitter.com/castle_jpn 公式

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