源頼朝がルーツ?夏の風物詩・ほおずき市の見どころと歴史
2018年6月26日 更新

源頼朝がルーツ?夏の風物詩・ほおずき市の見どころと歴史

毎年7月9日と10日、東京・浅草寺で開催される「ほおずき市」。江戸時代から続く、下町の夏の風物詩として有名です。そしてこのほおずき市のルーツには、あの源頼朝が関係しているのではないかと言われているのをご存知でしょうか。今回は、ほおずき市とその歴史についてご紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

夏の風物詩!浅草寺の「ほおずき市」

浅草寺のほおずき市

浅草寺のほおずき市

via 写真提供:(公財)東京観光財団
ほおずき市は、毎年7月9、10日に東京都の浅草寺で開かれる縁日です。450とも言われるほおずき屋が出店し、多くの人たちがほおずきを求めて訪れます。

7月10日は観世音菩薩の縁日。縁日とは「功徳日」とされ、この日に参拝すればふだんよりも多くの功徳が得られるとされています。
浅草寺の縁日は月に1度、年に12回ありますが、7月10日はその中でも最大の功徳が得られる日。「四万六千日」と呼ばれ、4万6千日分の功徳が1日で得られるとされているんですよ。
4万6千日は、年に換算すれば126年。つまり、一生分の功徳が1日の参拝で得られるということで、人々はこぞって訪れるようになったのです。

ちなみに、なぜ9日も含まれるかというと、10日になったらいち早く参拝したいという人たちが集まるようになったので、9日も縁日扱いにしたのだそうです。

ほおずき市の誕生

ほおずき市では風鈴も一緒に売られています

ほおずき市では風鈴も一緒に売られています

via 写真提供:(公財)東京観光財団
ほおずき市は、江戸時代の明和年間(1764年~1772年)に始まったと伝わっています。
元々は、芝の愛宕神社から「功徳日に青ほおずきの実を愛宕神社で丸飲みすれば、大人は持病が治り、子供は腹痛が治る」という民間信仰が広まり、それが縁日の元祖である浅草寺に伝わったのだそうです。

ほおずきの根には、鎮静作用や咳・淡を鎮める作用、解熱作用もあるそうで、民間信仰の裏付けとまではいきませんが、何らかの関係もあるのかなと思ってしまいますね。

目に鮮やかな赤いほおずきは、お盆の時に飾る人も多いとか。その形が、死者の霊を家まで導いてくれる提灯のように見えると言われています。

源頼朝とほおずきの意外な関係

 (21776)

ほおずきについては、源頼朝にまつわるこんな逸話が残っています。
奥州征伐で、藤原泰衡を倒して奥州藤原氏を滅亡させた頼朝軍ですが、その帰り道でのこと。兵たちが次々と日射病(熱中症)で倒れてしまったのです。
そこで浅草で小休止を取ることにして、ほおずきの実を食べさせてみたところ、たちまち回復したのだそうです。そのため、浅草にほおずき市が立つようになった・・・ということなのだそうですよ。これも興味深い逸話ですね。

江戸時代から続くほおずき市、由来を知ればよりいっそう興味が湧いてきますよね。
ほおずきは「鬼灯」とも書きますが、文字通りあの世からの道しるべなのかもしれません。今度のお盆には、ご先祖にほおずきを供えてみてはいかがでしょうか。

(xiao)
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