これは見るべき!特別展『伊達政宗─生誕450年記念』おすすめ展示10選
2017年11月11日 更新

これは見るべき!特別展『伊達政宗─生誕450年記念』おすすめ展示10選

2017年10月7日(土)から仙台市博物館にて開催されている特別展『伊達政宗─生誕450年記念』。10月31日(火)から後期展示となり、ますます盛り上がっています。今回は特別展の中でも特におすすめの10点をご紹介。すでにご覧になった方は復習に、まだの方は予習にご活用ください。11月27日(月)まで開催なので、まだ間に合いますよ!

みのうち社みのうち社

節目の年の大展示

仙台市博物館の入口

仙台市博物館の入口

via みのうち社
仙台藩の初代藩主である伊達政宗。
永禄10年8月3日(1567年9月5日)生まれなので、2017年は生誕450年という節目の年。その節目の年を記念して開催されたのがこの「伊達政宗─生誕450年記念」です。

たくさんの貴重な史料が展示されていますが、今回はその中でも特におすすめの10点をご紹介します!

①伊達政宗画像といったらこちら!

伊達政宗画像

伊達政宗画像

狩野安信筆
延宝4年(1676)頃
仙台市博物館蔵
via 写真提供:仙台市博物館
伊達政宗として多くの方が目にするのが、こちらの画像ではないでしょうか。
その本物にいきなり出会えます。これぞ伊達政宗。まさに感無量です。

あれ、両目がある?と思ったあなた、さすがです。
この画像では両目が描かれておりますが、実際の政宗は幼い頃に疱瘡を患い右目を失いました。
政宗は生前、親からもらった身体の一部を失うのは親不孝にあたるので、像や画をつくる際には両目が整った姿でつくってほしいと語ったそう。そのため、死後につくられたものの多くは両目が入れられています。

左上にあるのは政宗が晩年の心境を詠んだと伝わる漢詩です。戦乱の世に生き残った者の悲哀と喜びが感じられますね。

馬上少年過
世年白髪多
残軀天所赦
不楽是如何
(戦場を馬で駆け巡った若い日々は遠く、太平の世となりすっかり白髪になってしまった。天の采配で乱世を生き延びたのだから、今この時を楽しもう)

②父・伊達輝宗から政宗へ

正月仕置之事

正月仕置之事

受心(伊達輝宗)書
天正12年(1584)12月
仙台市博物館蔵
via 写真提供:仙台市博物館蔵
伊達輝宗は政宗の父で伊達家の第16代当主です。
こちらの文書は家督を譲り隠居した輝宗から、新たに第17代当主となった政宗へ、伊達家恒例の正月行事を伝えたもの。

輝宗は側室を持ちませんでした。唯一の室(妻)である義姫との間にもうけた第一子の政宗をとてもかわいがり、教育にも力を入れていたようです。その様子がにじみでるようなこの文書。戦国大名の自筆による記録文書は少なく、貴重な一枚です。

親子、兄弟でも争うような戦国の世で、子を思いやる輝宗の気持ちを思うとついほのぼのとします。

③輝宗が拉致されてピンチの図

祖先行軍之図

祖先行軍之図

紙本着色
江戸時代 17〜18世紀頃
仙台市博物館蔵
via 写真提供:仙台市博物館
輝宗が拉致されたときを描いた図です。

「伊達治家記録」では、天正13年(1585)10月、交戦していた二本松城主・畠山義継は政宗に降伏を申し入れ和睦。宮森城に滞在していた輝宗の元に義継は面会として訪れますが、帰り際に輝宗を拉致し逃走。二本松の国境まで行ったところで、輝宗が「自分もろとも敵を撃て」と言ったことから、伊達勢は一斉射撃し二本松勢は全滅。輝宗も撃たれ最期を迎えた、とされています。

また、史料によっては鉄砲で打ったのではなく、斬ったことになっているものもあります。
いずれにしても、涙なくしては見られない一枚です。

④絶対はずせない!伊達政宗の甲冑

重要文化財 黒漆五枚胴具足

重要文化財 黒漆五枚胴具足

兜刻名「宗久」
桃山時代 16世紀
仙台市博物館蔵
via 写真提供:仙台市博物館
伊達政宗所用の具足。
この兜についている大きな前立は弦月。太陽と同じく月も仏の加護を意味し、戦の成功と守護を祈願したモチーフです。この具足は大坂の陣で政宗が着用したものという説もあります。

いくつもの具足が残る政宗ですが、やはり政宗と言えば、この具足を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。いまや五月人形から各種フィギュアまで目にする機会が多いですが、その本物がこちらになります。

この後にご紹介する伊達成実所用の具足と片倉小十郎重綱所用の具足、そしてこの伊達政宗所用の具足は実に30年ぶりにそろったもの。この同窓会は見逃せません。
並べて展示されているので、ぜひゆっくりとご覧ください。
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みのうち社

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歴史好きなイラストレーター&ライター、デザイナー、編集者の3人組。 武将の城や偉人の史跡、神社仏閣、美術など、身近にあるものでも最大限に楽しめる「歴史エコ」な情報を発信していきたいと思います。 今後は、各種イベントや本の企画など、歴史にまつわる仕事をしていく予定です。よろしくお願いします! 公式

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