国宝の絵巻に“藤壺宮”ゆかりの品も!この秋、会いに行ける「源氏物語」の世界
2018年11月8日 更新

国宝の絵巻に“藤壺宮”ゆかりの品も!この秋、会いに行ける「源氏物語」の世界

平安時代に紫式部が執筆した「源氏物語」。日本のみならず世界各国で翻訳されるなど、今もなお愛されている古典の名作です。そしてこの秋も、各地で「源氏物語」を楽しむ関連企画が開催。平安当時の貴重な資料から、現代風の楽しみ方まで!その趣が感じられるスポットを厳選してご紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

絵巻の姿に甦った国宝「源氏物語絵巻」が見られる特別展

現存する最古のテキストであり、最古の絵画作例でもある国宝「源氏物語絵巻」。平安末期に描かれたその貴重な現物が、現在愛知県名古屋市の徳川美術館で公開中です。
国宝 源氏物語絵巻 竹河(二) 徳川美術館蔵

国宝 源氏物語絵巻 竹河(二) 徳川美術館蔵

via 画像提供:徳川美術館
江戸時代以来、国宝「源氏物語絵巻」は巻物として尾張徳川家に伝わってきましたが、紙の傷みや絵の具の剥落などの損傷のため、昭和初期に額面装に改装されていました。
しかし、2012年から最新の修復技術による保存修理が取り組まれ、再び巻物装に仕立て変えられたのです。より詞書と絵が響きあい、絵巻本来の姿となった「源氏物語絵巻」。本展では修理済の場面とともに、これから修理予定の場面を併せて公開しており、修理前後を同時に見ることができる最後のチャンスとなっています。

期間によって展示される絵巻が変わるので、お出かけの際は展示スケジュールをご確認ください。
提供:徳川美術館 (25523)

via 提供:徳川美術館

特別展「源氏物語の世界―王朝の恋物語―」(徳川美術館)

期間中は、下記の日程で「国宝 源氏物語絵巻」を展示。
※★は修理後の作品
①11/3(土)~11/18(日) 関屋・絵合★・柏木(一)★・橋姫
②11/20(火)~12/2(日) 竹河(二)★・宿木(二)・宿木(三)★
③12/4(火)~12/16(日) 蓬生★・横笛・早蕨★・東屋(一)★

会期:2018年11月3日 (土) ~ 2018年12月16日 (日)
開館時間:午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日
観覧料:一般 1,400円・高大生 700円・小中生 500円
※蓬左文庫展示室「徳川慶勝の幕末維新」展と共通
※20名様以上の団体は一般200円、その他100円割引
※毎週土曜日は小・中・高生入館無料

光源氏が追い求めつづけた“藤壺宮”ゆかりの品

松喰鶴蒔絵螺鈿二階棚 江戸時代・19世紀 東京国立博物館蔵

松喰鶴蒔絵螺鈿二階棚 江戸時代・19世紀 東京国立博物館蔵

via 写真提供:東京国立博物館
平安時代の内裏の後宮のひとつである「飛香舎(ひぎょうしゃ)」。中庭に藤を植えていたため別名を“藤壺”といい、『源氏物語』では光源氏が追い求めつづけた女性・藤壺宮の由来にもなっています。

今回、東京国立博物館の特集「京都御所 飛香舎(藤壺)の調度」では、その飛香舎において用いられていた調度が展示されます。

安政度の内裏で用いられていたとされる、寝殿造の空間にふさわしい華奢な形式は希少なもの。写真の「松喰鶴蒔絵螺鈿二階棚」には、上段に香を焚く“火取”と整髪水の容器“泔坏(ゆするつき)”、下段には唾を吐く“唾壺”と整髪具を入れる“打乱箱”が置かれています。
梨子地に蒔絵螺鈿で表わされた松喰鶴(まつくいづる)の文様が美しく、当時の趣が感じられます。
源氏物語の登場人物たちが使う様子を想像しながら眺めたいですね。

特集「京都御所 飛香舎(藤壺)の調度」(東京国立博物館)

会期:2018年10月2日(火)~12月25日(火)
開館時間:9時30分~17時(入館は16時30分まで)
※毎週金曜、土曜日は21時まで開館 
休館日:月曜日(ただし月曜日が祝日または休日の場合は開館、翌平日に休館)、年末年始
会場:東京国立博物館 本館 14室
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