三島弥彦、吉岡信敬…天狗倶楽部のメンバーたち、破天荒だがそこがいい!
2019年1月20日 更新

三島弥彦、吉岡信敬…天狗倶楽部のメンバーたち、破天荒だがそこがいい!

大河ドラマ「いだてん」が始まり、初回から話題を呼んでいます。なかでもTNGこと「天狗倶楽部」のはじけっぷりに度肝を抜かれた方も多いのではないでしょうか。生田斗真さん演じる三島弥彦を筆頭に、個性強めなメンバーたちは、いったいどんな人物だったのでしょうか。実在するメンバーの紹介と、彼らにゆかりがある場所をご紹介します。

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実は超エリート!三島弥彦

頭脳明晰・スポーツ万能のエリートだった三島弥彦。「いだ...

頭脳明晰・スポーツ万能のエリートだった三島弥彦。「いだてん」では生田斗真さんが演じている。

金栗四三と共にストックホルム五輪に派遣されることになった三島弥彦は、父が元・警視総監の三島通庸、兄は後に日本銀行総裁を務め、自身は東京帝大法科(東大法学部)という超エリートでした。しかも170cmを超える長身、スポーツ全般何でもこなすという、マンガの世界に出て来そうな人物だったのです。坊ちゃん育ちならではのおっとりとした性格で、度量も広く、まさにパーフェクトな男でした。

ストックホルム五輪の代表選考会を観戦しに来たところ、見ているだけでは物足りなくなって出場したという三島。そこで100m、400m、800mで1位、200mで2位となるとんでもない成績を挙げ、五輪に派遣されることになったわけです。

しかし残念ながら五輪では結果を残せず、雪辱を誓ったベルリン五輪も中止となり、三島はスポーツから退きました。その後は横浜正金銀行(現・三菱UFJ銀行)に入社し、銀行家としての生涯を送っています。

神奈川県立歴史博物館(旧・横浜正金銀行本店)

「三島が競技から退いた後、人生の舞台とした横浜正金銀行...

「三島が競技から退いた後、人生の舞台とした横浜正金銀行本店(現・神奈川県 立歴史博物館)」

三島が入社した横浜正金銀行は、貿易金融と外国為替に特化した特殊な銀行でした。戦後に解体され、東京銀行(現・三菱UFJ銀行)に引き継がれ、横浜支店となります。昭和42(1967)年には神奈川県立歴史博物館として開館しました。建設当初の姿を残す旧館は、西洋の影響を感じさせる新古典主義建築です。

三島神社(栃木県那須塩原市)

「三島の父・通庸を祀った三島神社。地名も三島という」

「三島の父・通庸を祀った三島神社。地名も三島という」

via 写真提供:那須塩原市
栃木県那須塩原市には、三島の父・通庸を祭神とした三島神社があります。通庸が栃木県令だった際に、那須野が原の開拓などを手がけたため、人々は尊敬と感謝を込めて彼を祭神として祀りまし
た。この辺りには三島家の別荘もあり、三島家にとって、那須はゆかりの地だったようです。

「虎鬚野次将軍」と呼ばれたバンカラ・吉岡信敬

競技よりも応援に活路を見出し、人気者となった吉岡信敬。...

競技よりも応援に活路を見出し、人気者となった吉岡信敬。「いだてん」では満島真之介さんが演じている、

インパクト十分な吉岡信敬(よしおかしんけい/のぶよし)は、天狗倶楽部の破天荒さを代表する人物です。早稲田大学に入りますが、プレーヤーとしては上達しなかったため、応援隊を結成してその隊長となり、選手以上の人気を集め「バンカラ」の代名詞的存在となりました。早稲田大学の応援団のルーツは彼だと言えます。

吉岡曰く、「ヤジは競技の花、日本(やまと)魂の精髄だ」ということで、「早慶戦の勝利は自分のおかげ」と広言したとか。それほど彼の応援は強烈だったようですね。中学の試合に招かれ、応援のノウハウを伝授して見事勝たせたという話もあるのだとか。
ただ、吉岡のおかげで過熱した応援は、早慶戦が中止になるなど大きな騒ぎになってしまったこともありました。その後、大学を中退し軍に入った吉岡は、読売新聞などに籍を置いています。

「怪男児快挙録」「書生界名物男」に書かれた吉岡の逸話

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