真田幸村の血は途絶えてない!仙台真田家ゆかりの地・白石蔵王
2017年11月6日 更新

真田幸村の血は途絶えてない!仙台真田家ゆかりの地・白石蔵王

慶長20年(1615)の大坂夏の陣にて討死した真田幸村。嫡男大助も翌日自刃し、戦国時代は終わります……が、真田幸村の血はそこで終わってはおりません。幸村の遺児は伊達家家臣片倉小十郎重長にかくまわれ、白石・蔵王にて脈々とその血を引き継いでいったのです。今回は白石・蔵王に残る仙台真田家ゆかりの史跡をご紹介。仙台真田家だけでなく、幸村の子に随行した家臣についてもご紹介いたします。

みのうち社みのうち社

仙台真田氏存続のキーパーソン

史跡巡りの前に、仙台真田家成立に必要不可欠なキーパーソンについて触れていきましょう。

慶長20年(1615)5月6日の夜、幸村は決戦を前に、子供たちを伊達政宗の元に送り保護を要請、政宗はこれを受け入れます。

政宗は徳川方の大名ですから、政宗が直接匿いそれが徳川方にバレたらお取り潰しにもなりかねません。そこで重臣片倉重長に白羽の矢が立ったのです。
重長は幸村の遺児を白石まで護衛し、阿梅は重長の後妻に入り、その弟の大八は片倉家の後見のもと仙台藩士になりました。伊達政宗と片倉重長、この二人なくして仙台真田家は語れません!

また、幼い幸村の子の護衛には真田幸村の家臣も同行しました。
幸村の家臣・三井覚左衛門景国は、家臣の西村孫之進と我妻佐渡に幸村の子を護衛する密命を与えたといいます。蔵王には彼らのゆかりの地が今なお残っているのです。

真田幸村の子・大八と白石城

白石城

白石城

via みのうち社
白石城は関ヶ原の戦い以降、片倉家の居城となりました。
仙台藩の南端に位置することから、江戸で事件が起きた際は最前線になりうる場所でもあります。

大坂から脱出し、白石に落ち延びた幸村の次男・大八は、この白石城にて養育されたと伝えられています。『真田幸村の系譜 直系子孫が語る四○○年』によると、先に入った大八の姉・阿梅と共に養育されると徳川幕府に怪しまれるという理由で、城外にて養育されたとも伝わっており、定かではありません。どちらにせよ、大八が白石城の近くで養育されたことは間違いありません。
白石城天守

白石城天守

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天守は明治の廃城令で取り壊されましたが、平成7年(1995)に復元されました。
当時の構造を忠実に再現した木造復元天守は全国でも珍しいものとなっています。

注目すべきは天守台の石垣です。戦国時代さながらの「野面積み」をしています
廃城令で一旦は更地になった場所ですが、当時を忠実に再現するため野面にて積み上げたのだとか。江戸期になると「打ち込みハギ」「切り込みハギ」といった加工技術が用いられるようになりますが、あえて野面積みで再現した所にこだわりを感じます!
白石城 二ノ門

白石城 二ノ門

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こちらは復元された二ノ門。石垣は「打ち込みハギ」になっています。白石城に行ったら天守台とその他の石垣の違いをぜひチェックしてみてください。

阿梅、大八が眠る当信寺

当信寺は慶長2年(1597)開山の浄土宗のお寺です。当信寺は阿梅、大八の墓所であり、阿梅の位牌が納められてます。
当信寺

当信寺

この特徴的な門は白石城の東口門(二ノ丸大手二ノ門)を移築したものです。
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当信寺本堂

当信寺本堂

本尊の阿弥陀如来立像は大坂夏の陣の折、片倉家中の遊佐勘四郎が大坂天王寺から持ちだしたものなのだとか。大坂天王寺はこの戦いで焼失してしまいましたから、貴重な文化財が残って結果オーライ!?
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阿梅、大八の墓

阿梅、大八の墓

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みのうち社

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歴史好きなイラストレーター&ライター、デザイナー、編集者の3人組。 武将の城や偉人の史跡、神社仏閣、美術など、身近にあるものでも最大限に楽しめる「歴史エコ」な情報を発信していきたいと思います。 今後は、各種イベントや本の企画など、歴史にまつわる仕事をしていく予定です。よろしくお願いします! 公式

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