【米沢、白石、仙台…】伊達政宗を支えた名参謀・片倉小十郎景綱ゆかりの地
2017年12月4日 更新

【米沢、白石、仙台…】伊達政宗を支えた名参謀・片倉小十郎景綱ゆかりの地

片倉小十郎景綱は戦国から江戸時代にかけて活躍した武将。伊達家家臣として奥州の覇者である伊達政宗を支え、更にはあの真田家にも不思議なご縁がありました。今回は、1615年(元和元)12月4日に亡くなった景綱の生涯とゆかりの地、米沢、白石、仙台の見どころをご紹介いたします。

みのうち社みのうち社

片倉小十郎景綱

片倉小十郎景綱

仙台市博物館蔵

生まれは山形県米沢市

片倉小十郎景綱は1557年(弘治3)生まれ。
景綱が仕えた伊達政宗は1567年(永禄10)生まれなので、ちょうど10歳年上ですね。

景綱も政宗も現在の山形県米沢市出身です。
景綱の父は米沢八幡宮の神職・片倉景重で、神職の傍ら政宗の祖父・伊達晴宗に仕えていたようです。そして母は晴宗の家臣の娘。
景綱が生まれ育ったと言われている米沢八幡宮はその名前では残っておらず、現在の成島八幡宮(山形県米沢市)だという説があります。
成島八幡宮

成島八幡宮

うしろにあるこんもりした森のようなところが成島八幡宮です。
米沢市の郊外にあるので、観光で訪れる際は車やレンタサイクルがオススメ。JR米沢駅から車で20分くらいです。
via みのうち社
成島八幡宮社殿

成島八幡宮社殿

成島八幡宮の創立は777年(宝亀8)と伝えられています。米沢市の中でも古く、歴史のある神社のひとつ。
現在も残る拝殿は伊達宗遠が1383年(永徳3)に、本殿は上杉綱勝が1664年(承応3)に造営したもの。
ここに幼少期の景綱がいたかもしれない思うと感慨深いものがあります。
via みのうち社
景綱の両親は再婚同士で、景綱には母親の違う兄がいました。そのため景綱は家を継ぐ事ができず、叔父の養子になります。
養子先では学問と武芸に励んでいたようです。俊才と言われた景綱は政宗の父・輝宗の徒小姓に召し出されます。米沢城下で大火があった際、景綱の活躍が認められて輝宗の徒小姓になったという説も。

また、景綱には父親の違う喜多という姉がおり、こちらは輝宗の侍女に。後に輝宗の正室・義姫の侍女となり、政宗の乳母の役割も担っていたようです。

景綱は徒小姓から政宗の傅役に抜擢されますが、もしかしたら姉の推薦もあったのもしれませんね。これが政宗と景綱の出会いになります。
米沢城(山形県米沢市)

米沢城(山形県米沢市)

1591年(天正19)、政宗が岩出山城(宮城県大崎市)に移るまで、晴宗・輝宗・政宗と三代にわたる伊達家の居城でした。
政宗に仕えていた景綱もこちらを訪れていたとは思いますが、現在では伊達の後に米沢を治めた上杉景勝と直江兼続の押しが強いです。
via みのうち社
景綱の初陣は当時小競り合いを繰り返していた相馬との戦でした。政宗もその時が初陣でしたが、すでに景綱は24歳。当時としては遅いデビューですね。
その後、人取橋の合戦や摺上原の合戦で活躍した景綱は城持ちとなり、伊達家の重臣となっていきます。

豊臣秀吉をふっちゃった

1590年(天正18)豊臣秀吉の命で政宗は小田原に参陣。遅刻した政宗は秀吉からものすごく怒られます。
もちろん遅刻も伊達の作戦のひとつだといわれています。
この時、政宗と行動を共にしていた景綱に、秀吉は相馬田村領5万石を与えるから豊臣の家臣になれとスカウトします。しかし景綱はこの誘いを辞退します。
秀吉は他家から有望な人材をスカウトするのが得意でしたが、ふられることも多かったようですね。
小田原城(神奈川県小田原市)

小田原城(神奈川県小田原市)

同盟関係にあった北条から頼りにされていたのに……空気を読んで豊臣サイドについてしまった政宗。
伊達勢ファンなら誰しもが心の中でつい「あの時はごめんなさい」と唱えてしまう、そんな小田原城。
写真は復興天守です。
via みのうち社

家臣でありながら江戸屋敷を拝領!?

徳川幕府が誕生すると伊達家は江戸に屋敷を与えられ、片倉家にも与えられます。これは、伊達家の家臣ながら片倉家は、大名と同じ格付けをされていたことになります。
場所ははっきりしていませんが、港区の増上寺付近だったともいわれています。

もちろん仙台にも片倉家の屋敷がありました。現在も仙台城跡の東側に片倉小十郎屋敷跡として残っています。ここには1677年(延宝5)から幕末まで片倉家の屋敷があったようです。
青葉山公園、仙台市博物館の近くですので、伊達政宗ゆかりの地と合わせてめぐれます。
39 件

この記事のキーワード

この記事のキュレーター

みのうち社

みのうち社

歴史好きなイラストレーター&ライター、デザイナー、編集者の3人組。 武将の城や偉人の史跡、神社仏閣、美術など、身近にあるものでも最大限に楽しめる「歴史エコ」な情報を発信していきたいと思います。 今後は、各種イベントや本の企画など、歴史にまつわる仕事をしていく予定です。よろしくお願いします! 公式

関連する記事 こんな記事も人気です♪

真田幸村の血は途絶えてない!仙台真田家ゆかりの地・白石蔵王

真田幸村の血は途絶えてない!仙台真田家ゆかりの地・白石蔵王

慶長20年(1615)の大坂夏の陣にて討死した真田幸村。嫡男大助も翌日自刃し、戦国時代は終わります……が、真田幸村の血はそこで終わってはおりません。幸村の遺児は伊達家家臣片倉小十郎重長にかくまわれ、白石・蔵王にて脈々とその血を引き継いでいったのです。今回は白石・蔵王に残る仙台真田家ゆかりの史跡をご紹介。仙台真田家だけでなく、幸村の子に随行した家臣についてもご紹介いたします。
【 意外と知らない戦国大名としての政宗 】生誕450年記念シンポジウム『伊達政宗、戦国大名から藩主へ』レポと仙台市博物館特別展見どころ

【 意外と知らない戦国大名としての政宗 】生誕450年記念シンポジウム『伊達政宗、戦国大名から藩主へ』レポと仙台市博物館特別展見どころ

伊達政宗公生誕450年の今年、各地で関連イベントが開催されています。先日、東京・淑徳大学でも伊達政宗生誕450年記念シンポジウムin東京『伊達政宗、戦国大名から藩主へ』が開催。研究者が語った仙台藩や藩主としての伊達政宗とは?仙台市博物館・菅野氏による伊達家臣団についての登壇レポートとともに、10月7日から仙台市博物館で開催される特別展「伊達政宗―生誕450年記念」の見どころも合わせてお伺いしました。
【 武将祭りでアツく、企画展で涼しく 】2017年夏休みにおすすめの歴史イベントまとめ

【 武将祭りでアツく、企画展で涼しく 】2017年夏休みにおすすめの歴史イベントまとめ

いよいよ夏本番、お祭りの季節がやってきました!そこで7月~8月にかけて全国で開催されるイベントのうち、歴史好きにおすすめしたいイベントをご紹介します。アツく盛り上がる武将祭りから、涼しく楽しめる展覧会まで。2017年の夏休み、まだ予定が決まっていない人は必見です!
意外なスポットで発見!?東京都内にある伊達政宗ゆかりの地

意外なスポットで発見!?東京都内にある伊達政宗ゆかりの地

5月24日は伊達政宗公の命日です。政宗公といえば、ご存じ仙台藩初代当主ですが、その終焉の地は東京だったのをご存じでしょうか。東京にも意外とたくさんある政宗公、そして仙台藩ゆかりの地を辿ってみました。
奥州の覇者・独眼竜政宗が小姓へ送った謝罪の手紙、その内容とは…?「日本男色史巡り 第1回:伊達政宗」

奥州の覇者・独眼竜政宗が小姓へ送った謝罪の手紙、その内容とは…?「日本男色史巡り 第1回:伊達政宗」

日本の男色史を、ゆかりの品や場所とともにご紹介する新連載『日本男色史巡り』。第1回は、伊達政宗公ゆかりの手紙をご紹介します。同僚の大名からは「狐憑き」、史家からは「変人」と呼ばれる一方、家臣や領民からは情け深い「慈父」と慕われた奥州の覇者、伊達政宗。見る人によってプリズムのように違う色を見せる、複雑怪奇な人間性の彼が心底から愛したのは少年だった!? 仙台市博物館に現存する、愛する少年へ送った政宗ゆかりの手紙とは?