お正月の風物詩!箱根駅伝と金栗四三の素敵な関係
2018年12月28日 更新

お正月の風物詩!箱根駅伝と金栗四三の素敵な関係

お正月の風物詩のひとつに、箱根駅伝を挙げる方も多いのではないでしょうか。学生たちの全力を尽くした走りには感動させられますよね。ところで、この箱根駅伝は大河ドラマ「いだてん」の主人公となる金栗四三の発案によるものだったことをご存知でしょうか。金栗がどのようにして箱根駅伝を実現させたのか、ゆかりの地と共にご紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

オリンピックで苦汁を舐めた金栗四三の発案

「箱根駅伝だけではなく、日本女子スポーツの振興にも尽力...

「箱根駅伝だけではなく、日本女子スポーツの振興にも尽力した金栗」

via 写真提供:和水町
当時のマラソンの世界記録を出し、明治45(1912)年のストックホルムオリンピックには金メダル候補として出場した金栗四三。しかし、日射病により途中棄権という結果に終わってしまいます。
その後、オリンピック委員会の計らいにより、55年後にゴールテープを切った感動のエピソードが伝わっていますね。

それからも金栗はアントワープ大会やパリ大会に出場しますが、結果はふるいませんでした。この苦い経験から、金栗は世界と対等に戦えるマラソン選手の育成が必要だと感じ、駅伝競走の創設を提唱したのです。

金栗四三が創設に尽力した箱根駅伝

大正6(1917)年、日本初の駅伝である「東京奠都五十年奉祝・東海道駅伝徒歩競走」が京都・三条大橋と東京・上野不忍池間で行われました。関西組と関東組に分かれ、3日間昼夜兼行で走り継ぐというたすきリレーで、金栗は関東組のアンカーをつとめていました。レースは大成功を収め、これが箱根駅伝の原型となったのです。
京都・三条大橋にある駅伝発祥の石碑。

京都・三条大橋にある駅伝発祥の石碑。

via 撮影:ユカリノ編集部
金栗は大学や師範学校などに呼びかけ、大正9(1920)年に四大専門学校対抗駅伝競走を開催しました。
これが箱根駅伝の第1回大会となるもので、早稲田大学・慶應義塾大学・明治大学・東京高等師範学校(現・筑波大学)の4校が参加しました。

そして現在に至り、平成31(2019)年で第95回を迎えます。現在は21チームが競い合い、10区間217.1kmと学生の走る距離としては日本最長となっていますよ。最優秀選手には金栗四三杯が授与されます。

箱根駅伝コースの見どころ:その①「花の2区」権太坂

歌川広重が描いた「東海道名所之内 権太坂」

歌川広重が描いた「東海道名所之内 権太坂」

東海道五十三次で、箱根に次ぐ難所といわれた権太坂。
現在の箱根駅伝では違うルートを通るが、ランナー泣かせの勾配が続く。
via 国立国会図書館デジタルコレクション
「花の2区」と呼ばれるこの区間は、各校のエースランナーが顔をそろえる前半の見どころです。箱根駅伝の中でも最長の23.1kmを走り、鶴見中継所から戸塚中継所までの区間となっています。

権太坂は2区の難所で、ゆるやかな勾配が続くランナー泣かせの場所。ここを制したランナーこそ、真のエースの称号を手にするのです。

箱根駅伝コースの見どころ:その②「山登りの5区」

「芦ノ湖ゴール地点のそばにある箱根駅伝栄光の碑」

「芦ノ湖ゴール地点のそばにある箱根駅伝栄光の碑」

標高差が864mもある5区は、箱根の山中の天気が急変することも多く、波乱が多い区間です。
近年では山上りのヒーローが生まれ、「山の神」と呼ばれるランナーも出てきました。芦ノ湖を前にゴールテープを切るランナーの姿は必見です。

箱根駅伝を走ったランナーの中には、現在世界のマラソン競技で活躍する人たちがいます。金栗の思いがようやく結実したと言えるでしょう。年明け1月2日と3日の箱根駅伝は、金栗の思いを感じながらぜひご覧になってみて下さいね。

(xiao)
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