【鹿児島三大行事】西郷隆盛や大久保利通も参加した!島津ゆかりの妙円寺詣りとは?
2018年1月7日 更新

【鹿児島三大行事】西郷隆盛や大久保利通も参加した!島津ゆかりの妙円寺詣りとは?

妙円寺詣りとは、鹿児島市内から日置市伊集院町まで、約20kmの道のりを歩いて参拝する伝統行事のことです。これは、関ヶ原の戦いで敵中突破を果たした島津勢の苦難をしのび、当時の武士たちによって始められました。しかも、西郷隆盛と大久保利道も参加していたんです。今回は戦国ファンも幕末ファンも気になる、鹿児島三大行事のひとつ、妙円寺詣りをご紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

妙円寺詣りのきっかけは「島津の退き口」!?

伊集院駅前にある島津義弘像(鹿児島県日置市)

伊集院駅前にある島津義弘像(鹿児島県日置市)

駅前整備事業で交差点の位置を変えるため、昨年11月より西側に22m移動しています。
鹿児島には薩摩藩の頃から続く鹿児島三大行事があります。そのひとつが妙円寺詣りです。
鹿児島市内から妙円寺(現在は徳重神社)のある日置市伊集院町まで、約20kmの道のりを歩いて参拝するのですが、その妙円寺を菩提寺とするのが島津義弘です。

慶長5年(1600)、関ヶ原の戦いで豊臣方として徳川方と戦っていた島津勢でしたが、徳川方が優勢となり、退陣を余儀なくされました。
その際、島津勢は大胆にも敵陣の中央を突破。有名な「島津の退き口」です。
彼らは養老および鈴鹿山脈を越え、堺の港から無事、薩摩に帰還することができたのです。
関ヶ原合戦図屏風(六曲一隻)

関ヶ原合戦図屏風(六曲一隻)

関ケ原町歴史民族資料館蔵
そんな義弘の苦難をしのび、鹿児島城下の武士たちは、関ヶ原の戦い前夜の旧暦9月14日、往復40kmの道のりを鎧・兜に身を固め、夜を徹して妙円寺に参拝し始めました。
明治の廃仏毀釈で徳重神社に変わってからも参詣は続き、明治以降は庶民も参加できるようになりました。やがて、鹿児島三大行事として受け継がれたのです。

徒歩で40km、しかも甲冑を着て歩くとは、当時といえど、大変だったに違いありません。

西郷隆盛や大久保利通も参加

城山にある西郷隆盛像(鹿児島県鹿児島市)

城山にある西郷隆盛像(鹿児島県鹿児島市)

西郷隆盛誕生地(鹿児島県鹿児島市)

西郷隆盛誕生地(鹿児島県鹿児島市)

文政10年(1828)、下級藩士たちが住む下加治屋町(現・鹿児島市加治屋町)で、長男として生まれた西郷隆盛。一方、大久保利通は文政13年(1830)、川向こうの下高麗町に生まれ、幼少期に下加治屋町に引っ越してきました。

なんと、西郷や大久保も、この妙円寺詣りに参加していたのです。
大久保利通生い立ちの地(鹿児島県鹿児島市)

大久保利通生い立ちの地(鹿児島県鹿児島市)

「西郷隆盛誕生地」から、維新ふるさと館を挟んだ、目と鼻の先にある「大久保利通生い立ちの地」。近くには大山巌、村田新八、東郷平八郎などの誕生地もあります。
大久保の日記には、嘉永元年(1848)に、妙円寺詣りに行く途中に西郷と会い、共に参加して感銘を受けたことが記されています。

また、鎧が痛くて繕ってもらったこと、鹿児島城下の千石馬場には男女や身分を問わず多くの見物客が詰めかけていたこと、さらに「薩人の幸せ安泰、天下よく治まっている訳は、義弘公の有り余る徳があるからこそで、有志の士がこの日に安閑徒然と耽って歓談していることは、すなわち罪人である。」(『大久保利通文書』第九巻より)とまで書いています。

戦国武将の決死の行動に、やがて時代を動かす維新志士たちが感銘を受けていたのですから、歴史ファンにはたまらないものがありますよね。
明治元年頃の大久保利通

明治元年頃の大久保利通

現在の妙円寺詣りは毎年10月に開催

現在の妙円寺詣り

現在の妙円寺詣り

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