【北海道150年】アイヌと開拓の歴史に由来する北海道の地名10選
2018年8月17日 更新

【北海道150年】アイヌと開拓の歴史に由来する北海道の地名10選

明治2(1869)年8月15日、それまで蝦夷地と呼ばれていた島は松浦武四郎の命名案「北加伊道」を元に「北海道」と名付けられました。2018年は命名150年目の節目として、記念イベントが盛大に行われています。難読地名と本州で馴染み深い地名が多く見られる北海道。地名にはそれぞれ、アイヌ民族の歴史、和人流入の歴史が刻まれています。ここでは10の地名と由来を紹介しながら、その歴史を紐解いていきます。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

アイヌ語が元になった北海道の地名の由来

千歳(ちとせ)

支笏湖

支笏湖

via 写真:千歳市
「北海道の空の玄関口」と言われる新千歳空港がある千歳市。古くは志古津、支笏(しこつ)と呼ばれた地で、支笏湖などに名前が残されています。
支笏は、アイヌ語のシコッ(大きい窪み)に漢字を当てたものです。ですが音が「死骨」に通じて縁起が悪いとして、箱館奉行の調役並・山田鯉兵衛嘉充は改名を願い出ます。
支笏には多くの丹頂鶴が生息していました。そこで初代箱館奉行・羽太正養は「鶴は千年、亀は万年」から、文化2(1805)年にこの地を千歳と改名しました。

小樽(おたる)

小樽運河の夜景

小樽運河の夜景

小樽の地名の由来は、アイヌ語で「砂浜の中を流れる川」を意味するオタオロナイです。
元々「小樽」と呼ばれたのは、今とは別の場所でした。そこにあったオタルナイ場所が現在の地に移転すると共にこの地もオタルと呼ばれるようになり、小樽市として地名が定着しました。

虎杖浜(こじょうはま)

現在の小樽の地は、オタルナイ場所が移転する前はクッタルシと呼ばれていました。
クッタルシは、アイヌ語で「イタドリの生える場所」。同じ由来を持つ地名が白老町にある虎杖浜駅です。こちらはアイヌ語の音ではなく、意味が採用されました。
虎杖浜駅周辺は、昔の小樽と似ていたのかもしれません。両地へ行って景観を比べてみるのも面白そうです。

ちなみにアイヌの伝説に「クトゥネシリカ(虎杖丸)」というものがあります。拵えがイタドリから作られた宝刀を持つ少年が活躍する伝説で、日本語訳化もされています。

沙流(さる)

アイヌ語で「葦原」を意味するサルを由来とするのが沙流郡です。
沙流川流域は、アイヌ民族の文化英雄神オキクルミが降臨し、人間に生活の術を教えた聖地と言われています。
江戸時代には和人による融和政策から、オキクルミは北に逃れた源義経とみなされ、義経神社が建立されました。
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