【信長が認めた武将であり、茶々・初・江の父】浅井長政ゆかりの地と小谷城
2017年9月26日 更新

【信長が認めた武将であり、茶々・初・江の父】浅井長政ゆかりの地と小谷城

北近江の戦国大名・浅井長政。織田信長の妹・お市の方を妻にもち、大河ドラマ「江〜姫たちの戦国〜」の茶々・初・江三姉妹の父としても有名です。信長との戦いに敗れ、1573年(天正元)9月26日、29歳という若さで自害するも、信長は長政の武勇を認めていたと言われています。今回は浅井氏の居城となった戦国屈指の山城、小谷城を中心とした浅井長政ゆかりの地を紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

北近江の戦国大名・浅井長政の激動の生涯

浅井長政

浅井長政

via 長浜城歴史博物館蔵
浅井長政(あざいながまさ)は、1545年(天文14)に、浅井久政の嫡男として、六角氏の居城・南近江の観音寺城下(滋賀県近江八幡市)で生まれました。

その頃浅井氏は、直接の主君である北近江の守護・京極氏を追い落としたものの、南近江の守護・六角氏に破れ、領地を失い、六角氏に臣従していました。長政は15歳で元服し家督を継ぐと、その若さで軍を率い、六角軍を相手に野良田の戦いで見事な戦い振りを披露します。その勢いのまま領地を拡大し始め、やがて美濃国(岐阜県)の斎藤氏を抑えるため、織田信長と同盟関係を結び、信長の妹・お市と婚姻するのです。

26歳のとき、信長・徳川家康連合軍が朝倉氏に侵攻し、長政は信長と同盟関係にあったものの、長い付き合いの朝倉氏に味方します。信長に攻められた長政は、その居城である小谷城(滋賀県長浜市)で自害。29歳という若さで亡くなり、浅井氏は滅亡します。

お市と3人の娘、茶々・初・江の運命

浅井長政・お市の方

浅井長政・お市の方

高野山持明院にある浅井長政像・お市の方像は対の掛け軸となっている。
via 高野山持明院蔵
長政の死と共に当時10歳だった嫡男は殺害され、次男は嬰児だったため命を助けられ、出家した後、浅井氏の傍流として残ります。

お市と、3人の娘(茶々・初・江)のその後は、大河ドラマ「江~姫たちの戦国〜」でも有名ですが、お市は柴田勝家に再嫁、秀吉に攻められた夫と共に北ノ庄城で亡くなります。茶々は豊臣秀吉の側室としてのちに秀頼の母となり、大坂城と運命を共にします。初は京極高次室となり姉の運命を見届け、江は2度の婚姻後、徳川幕府第2代将軍秀忠の室となり、第3代将軍家光の母となります。

夫婦仲の良かったお市は運命をともにしようとしましたが、長政の説得を受けて、落ち延びました。長政は早逝し、浅井氏は滅亡しますが、長政の血脈は、第3代将軍家光や、女帝である明正天皇へ伝えられるのです。

浅井氏の居城「小谷城」を登ろう!

JR河毛駅前にある長政とお市の像

JR河毛駅前にある長政とお市の像

浅井長政ゆかりの地で、やはり小谷城は外せません!道は整備されていますが、ちょっとした山道になるので、足元は歩きやすい靴がおすすめです。

最寄り駅はJR河毛駅。長政とお市の銅像が仲良くお出迎えしてくれるので、撮影をお忘れなく!

駅から小谷城も少し距離があるので、車かタクシーで行くのがおすすめです。
小谷城の遠景

小谷城の遠景

via (公社)びわこビジターズビューロー
小谷城は1504年(大永4)、長政の祖父にあたる浅井亮政が京極氏より自立したことで築城、父・久政を経て、3代目の長政が信長に敗れる1573年(天正元)までの50年間、浅井氏が居城としました。

小谷山一帯の尾根や谷筋をそのまま活用した南北に長い山城で、久政、長政によって代々拡張が重ねられ、現在の城郭になります。落城後は、長浜城の建築資材とするため解体されてしまいますが、山王丸付近に現存する大石垣など、当時としては先進的で大規模な城であったとされています。
小谷城の案内図

小谷城の案内図

小谷城の入口から本丸まで約10分。足元に気をつけながら登ろう!

家族が暮らした大広間跡と本丸跡

千畳敷

千畳敷

via https://ja.wikipedia.org/wiki/
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