歌舞伎町は●●だった!“新しい宿場町”新宿の歴史を探検しよう【古地図と巡る江戸街並み探訪:第3回】
2018年9月7日 更新

歌舞伎町は●●だった!“新しい宿場町”新宿の歴史を探検しよう【古地図と巡る江戸街並み探訪:第3回】

新宿というと、何を思い浮かべますか?高層ビル群、魅力的な飲食店街、オフィス街、鉄道、行き交う大勢の人々…今でこそ、押しも押されもせぬ東京の中心の一つですが、江戸時代にはどんな街並みであったのでしょうか。古地図とともに、新宿三丁目駅から四谷三丁目近辺を、江戸時代の痕跡を探しながら掘り下げてみましょう。

岡田英之岡田英之

江戸時代、歌舞伎町には武家屋敷が並んでいた

今の新宿駅界隈、西側の都庁界隈よりは、東側が新宿の繁盛した街でした。
新宿駅界隈・都庁界隈は、掲載した「江戸切絵図」の端にあり、大名の別荘的な下屋敷と田畑が広がる江戸のはずれにあたります。歌舞伎町界隈も、整然と武家屋敷が並んでおり、町人地のにぎわいはありませんでした。
東西に発展している現代の新宿

東西に発展している現代の新宿

via 出典:国土地理院ウェブサイト
地図の北側が、今の新宿になります。

地図の北側が、今の新宿になります。

via 国立国会図書館デジタルコレクション
地図の南西部が今の新宿です。前掲の古地図で切れている部...

地図の南西部が今の新宿です。前掲の古地図で切れている部分がわかります。現在との比較は、○印の色分けで同じ色の道と寺、神社で可能です。

via 国立国会図書館デジタルコレクション
さて、歴史的なものなんて、現在の新宿周辺にあるのだろうか、という方もたくさんいらっしゃるかと思います。確かに、開発が進み、また、先の東京大空襲ではそのほとんどが灰燼に帰しました。しかし、新宿には歴史的なものが、まだまだ色々な姿でしっかり残っているのです。

地名の由来は、甲州街道に設置した『新しい宿場』だったから

まずご紹介したいのは、現代地図との比較でも使える甲州街道です。
江戸城半蔵門を起点にしている街道であり、日本橋を起点にしていないことが特徴で、この街道には『将軍の脱出路』といった説もあります。恐らく、緊急用の街道でもあったことは間違いないでしょう。

新宿は、当時『内藤新宿』と呼ばれていました。甲州街道沿いに設置された、江戸時代にはその通り『新しい宿場町』だったのですが、今になっても新宿です。ちょっと、新幹線の様ですね。
古地図でみると、街のにぎわいは街道沿いの灰色のエリア、今の新宿一丁目から三丁目あたりにあったのです。
 (23495)

地図東側、文字も含めて紫の線が内藤新宿のエリア。

地図東側、文字も含めて紫の線が内藤新宿のエリア。

via 国立国会図書館デジタルコレクション
江戸時代に入り諸街道が整備され、宿場町は主に伝馬などの物流網の拠点として整備されていきました。しかし、甲州街道は最初の宿場が約16km離れた「高井戸」で、他街道に比べて最初の宿場まで倍程度の距離があったのです。そこに商機を見出した浅草の商人たちによって、元禄11(1698)年に開設が認められたのが「内藤新宿」でした。
しかし、江戸時代の人にとって、一日の歩く距離には短すぎたため、物流の拠点にはなっても、いわゆる健全な宿泊場所としてはあまり利用されませんでした。
そのため、「内藤新宿」は開設、廃止、再興を繰り返したのです。
撮影:岡田英之 (23498)

via 撮影:岡田英之
「四ッ谷内藤新宿」(『名所江戸百景』より/歌川広重)

「四ッ谷内藤新宿」(『名所江戸百景』より/歌川広重)

物流の拠点を感じさせる馬のお尻。馬もわらじをはいています。

甲州街道沿いに残る寺社の歴史

新宿から四谷への甲州街道沿いには、意外と多くの寺社が残されています。新宿三丁目駅近く、花園神社が有名でしょうか。
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岡田英之

岡田英之

おかだひでゆき。1977年、神奈川県生まれ。株式会社歩き旅応援舎での古地図散歩や、SNSを活用した博物館散歩、鎌倉散歩といった街歩きなどのガイドを務める。特に、歴史ある「場所」「モノ」に対する、専門用語を使わない、わかりやすい解説を得意としている。テレビ朝日系列「羽鳥慎一のモーニングショー」のコーナー、「良純未来図」や、BS朝日の「テイバン・タイムズ」に歴史案内人として複数回出演。著書に『東京街かど タイムトリップ』(河出書房新社)がある。 公式

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