発祥は北条氏政!戦国時代から400年以上続く「世田谷ボロ市」が今年も開催
2017年12月13日 更新

発祥は北条氏政!戦国時代から400年以上続く「世田谷ボロ市」が今年も開催

毎年12月15・16日と1月15・16日に東京都世田谷区で開催される「世田谷ボロ市」。蚤の市を中心とするこの伝統行事は無形民俗文化財にも指定され、毎年多くの人で賑わっています。そんなボロ市、発祥はあの戦国武将・北条氏政ゆかりの行事だったのをご存じでしょうか?

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

戦国時代から続く歴史あるボロ市は北条氏ゆかりの行事だった

東京都世田谷区の「世田谷ボロ市」。
年に4日だけ開催される市ですが、その起源は戦国時代の北条氏政による楽市といわれています。
以来400年以上の歴史を持ち、世田谷区と東京都から無形民俗文化財に指定されています。
世田谷ボロ市

世田谷ボロ市

世田谷ボロ市の起源は、天正6(1578)年に世田谷城下で開かれた楽市です。
当時関東を支配していたのは、後北条氏の4代目である北条氏政。
北条氏政

北条氏政

後北条氏四代目当主。戦国時代の日本の関東地方の大名。
(小田原城天守閣所蔵品)
当時世田谷は、江戸と小田原を繋ぐ街道の重要な拠点。
この市によって地方の物資の交流がさかんになり、繁栄したと考えられています。

しかし、天正18(1590)年の小田原征伐により、後北条氏の支配は解除。世田谷城は廃城となります。
城下町としての存在意義を失った世田谷と楽市は、急速に衰えていきました。
ですが近隣の農民の需要を満たすため、歳末だけ開かれる農具市・古着市・正月用品市に変化。
売られるものも古着や古い農具が主流となり、そこから「ボロ市」という名がついたようです。

明治時代に入って新暦が採用されると、ボロ市は12月に加えて1月にも開催されるように。
こうして、現在の世田谷ボロ市に繋がる姿になったのです。

意外な掘り出し物も? 世田谷ボロ市は現在も盛況

最盛期には2000店舗を超え、見世物小屋や芝居小屋も立った世田谷ボロ市。
現在は毎年700店舗ほどが並び、植木鉢や骨董品、洋服や楽器、ゲームソフトなど、様々なものが売られています。
過去には坂本龍馬の写った写真が高額で売られていたとかいないとか・・・?
名物の「代官餅」目当てに行く方も多いようです。

地元民にとってはお祭りにも等しいボロ市。観光客も多く集まり、今でも毎年大勢の人で賑わっています。

世田谷ボロ市当日は企画展も開催

歴史好きとしておさえておきたいのが、ボロ市の周辺スポット。
市の立てられる経路脇には、江戸時代の代官屋敷が残されています。
世田谷代官屋敷

世田谷代官屋敷

主屋南面(国指定重要文化財)
敷地内には郷土資料館が建てられていますが、ボロ市の時期には毎年ボロ市の歴史を見る企画展を開催。「楽市掟書」の実物資料など、ボロ市に関する資料が多数展示されており、ボロ市の歴史を知ることができます。
 (11228)

ほかにも、世田谷城主・吉良氏朝に嫁いだ北条氏康の娘・鶴松院に北条幻庵が書き与えた 「北条幻庵覚書」(永禄年間)や「豊臣秀吉の禁制」(天正18年)の実物資料も公開されるのだとか。歴史好きはこちらも要チェックですね。
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