縄文グルメ、ブラボー!『縄文ハンバーグ』を作ってみた【偉人が愛した肉料理:第6回】
2018年9月29日 更新

縄文グルメ、ブラボー!『縄文ハンバーグ』を作ってみた【偉人が愛した肉料理:第6回】

毎月29日の「肉の日」にちなみ、食文化史研究家の永山久夫さんが偉人の愛した肉料理を紹介する連載。昨今のジビエ&縄文ブームから、縄文人が食べていたといわれるイノシシ肉を使った料理に注目。第6回は、縄文時代も作られていたとみられる『縄文ハンバーグ』を実際に再現してみました!気になるその味とは…?

永山久夫永山久夫

ジビエブームの背後にあるもの

ぼたん鍋

ぼたん鍋

ジビエ(野生鳥獣の肉)ブームである。
野生のイノシシやシカ、クマなどの肉を好む肉通の人たちが増えているのだ。
文明の行き詰まりを感じている人たちが、自然の懐に抱かれて生活していた縄文時代への回帰願望現象かもしれない。情報でがんじがらめの現代社会は疲れる。皆、くたくただ。そのような現代人が、野生の味を求める時代がやってきた。

縄文時代は今から1万3千年前に始まり、弥生時代開始の直前まで1万年も続く。縄文時代の終わり頃には、ソバやアワ、コメなどの栽培も開始されるが、それまではほとんどの食料を山や森、川、海から得ている。森は巨大な自然の牧場であり、その中に入れば、味の濃い美味なる肉を持った野生獣たちがいくらでも生息していた。
だが、縄文人は、自然のルールをしっかりと守っている。若いメスと子には、絶対に手を出さない。自然の恩恵を絶やさないためだ。

縄文人は、イノシシ肉でハンバーグを作っていた?

肉グルメの縄文人は、肉の保存や加工法、料理法も多彩である。干したり、塩漬けにしたり、発酵させたり、燻製にもしていて、それぞれのうま味を堪能している。

山形県高畠町の押出遺跡から出土したクッキー状の加工食は、肉や獣の血液、生卵などにクリやクルミを粗く粉末にしたものを練り合わせ、ちょっと熟成させてから焼いたもので、肉の比率が多ければまさに「縄文ハンバーグ」である。

肉を叩いてつなぎや香辛料などを加え、現代のハンバーグ風縄文肉料理も存在していたのは容易に想像がつくが、残念ながら遺跡の中でも残りづらい。しかし、肉を混ぜたクッキーやパン状のものは、各地で発見されている。

そこで今回は、その「縄文ハンバーグ」を再現してみることにした。
作り方を教えてくれるのは、村一番のまかない達人・源助さん

作り方を教えてくれるのは、村一番のまかない達人・源助さん

via 絵・永山久夫

『縄文ハンバーグ』作りにチャレンジ!

縄文ハンバーグのメインは、イノシシ肉のブロック。これを豪快にさばいて叩き、ひき肉状にしてつなぎも入れて練り上げ、成形してフライパンで焼いた。作り方は以下の通り。

「縄文ハンバーグ」の材料

<材料>(4人分)

<材料>(4人分)

<材料>
・イノシシ肉…500g
・玉ネギ…1個
・うずらの卵…5個
・長イモ…30g程度
・そば粉…100g程度
・塩コショウ 適量
・ショウガ 適量
・ニンニク 適量
・オリーブオイル 少々

縄文気分でクッキングスタート!

①肉をミンチにします

①肉をミンチにします

イノシシ肉を細かく刻んでいきます。凍った状態の方が切りやすいです。
スジが苦手な場合は取り除いておきましょう。
現代なら、ミキサーを使うと楽かもしれません。
 (24597)

ミンチにしたイノシシ肉。少し粗めにすると、より食感が楽しめて、縄文に近いワイルドなハンバーグに。
②他の食材も下準備しましょう

②他の食材も下準備しましょう

長イモ・ショウガ・ニンニクをすり、玉ネギもみじん切りにしておきます。
③具材を混ぜ合わせて、こねましょう

③具材を混ぜ合わせて、こねましょう

玉ネギ・ショウガ・ニンニク・うずらの卵を混ぜながら、塩コショウで軽く味付けをしておきます。
そば粉・長イモも入れ、成形できる固さに調整します。
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永山久夫

永山久夫

食文化史研究家。食文化史研究所、綜合長寿食研究所所長。元西武文理大学客員教授。古代から明治時代までの食事復元研究の第一人者。長寿食や伝統的な和食の研究者でもあり、長寿村の食生活を長年研究している。著書に『永山豆腐店 豆腐をどーぞ』『和食の起源』『日本人は何を食べてきたのか』『100歳食入門』『長寿食365日』『なぜ和食は世界一なのか』など多数。 公式

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