富士山、夜桜…「生誕150年 横山大観展」を楽しむ5つの見どころ
2018年4月24日 更新

富士山、夜桜…「生誕150年 横山大観展」を楽しむ5つの見どころ

日本画の新たな時代を切り開いた巨匠・横山大観の回顧展「生誕150年 横山大観展」が、東京国立近代美術館にて開催中。富士山をモチーフにした《群青富士》から代表作《夜桜》《紅葉》、初公開の作品まで、多様な作品が紹介されています。ファンはもちろん初心者でも楽しめる5つの見どころをご紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

伝統を継承しながら新たな画風を生み出した巨匠・大観

横山大観

横山大観

明治元年(1868)に生まれ、大正、戦後に至るまでの昭和を生き抜いた画家・大観。
明治元年(1868)に生まれた横山大観は、東京美術学校に学んだ後、師の岡倉天心とともに同校を去り、日本美術院を設立。新しい時代における、新たな絵画の創出を目指します。
西洋から様々な情報が押し寄せるなか、大観は日本の絵画の伝統的な技法を継承しつつ、従来の定型からの脱却をはかります。自在な画風とともに深い精神性をそなえた作品の数々は、見る人の心を揺さぶるものとなりました。

今回、生誕150年を記念して開催される大回顧展では、ポスターにもなっている《群青富士》や、《夜桜》《紅葉》などの代表作を網羅した90点を展示。金屏風に描かれた大迫力の作品はもちろん、繊細に描かれた植物の絵まで、実に多彩な大観の魅力を知ることができます。

回顧展の構成は明治、大正、昭和と順を追って紹介されていますが、今回は特にオススメの見どころをピックアップしてご紹介します。

見どころ1:色も表現も様々な富士山

《群青富士》大正6年(1917)頃 静岡県立美術館蔵 ...

《群青富士》大正6年(1917)頃 静岡県立美術館蔵 展示期間:4/13〜5/6

via 撮影:ユカリノ編集部
今回の目玉といもいえるのがこちら《群青富士》。
朝焼けのような金地を背景に白雲に浮かぶ富士山が印象的な絵。この明快な構図と鮮烈な色彩は、琳派の研究を活かしながら、大観自身の個性が加えられています。
大正期の大観は、ただ新しいだけでなく、東洋の伝統に新しい感覚を吹き込む実力者として評価されるようになりました。
右から《霊峰十趣のうち 夜》など、《霊峰十趣》シリーズ...

右から《霊峰十趣のうち 夜》など、《霊峰十趣》シリーズが計4点展示されています。

via 撮影:ユカリノ編集部
この回顧展では大観の描いた様々な富士山を見ることができます。
なかでも《霊峰十趣のうち 夜》(メナード美術館蔵)など、夜空にふんわりと浮かぶ富士山が印象的です。
ぜひお気に入りの「富士山」を見つけてください。

見どころ2:当時の世相を描いた明治期の作品

《迷児》

《迷児》

明治35年(1902)
東京国立近代美術館蔵
via 撮影:ユカリノ編集部
今回の回顧展では、今までの大観展ではあまり展示されなかった、明治期の作品が見られるのも特徴です。
儒教の孔子、仏教の釈迦、道教の老子を描いた伝統画題「三教図」に、キリストと幼児を加えた《迷児(まよいご)》は、幼児を日本に見立て、明治期の混迷とした世相を描いたといわれています。
絵画から当時の様子がわかる、貴重な1枚です。
《彗星》

《彗星》

明治45年(1912)頃
個人蔵
展示期間:4/13〜5/6
via 撮影:ユカリノ編集部
また《彗星》は76年周期で太陽に近づくハレー彗星を、1910年(明治43)に見た大観が描いたもの。こちらは初公開となる作品です。
当時はこのハレー彗星のニュースが連日のように新聞で発表されたとか。旬な話題を絵画に生かすアイディアもさることながら、水墨画のように描かれた彗星が心に残ります。

見どころ3:細かく描きこまれた花々

野に咲く花二題(蒲公英)

野に咲く花二題(蒲公英)

昭和17年(1942)
東京国立近代美術館蔵
展示期間:4/13〜5/6
via 撮影:ユカリノ編集部
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