第12回:幕府の天才・小栗忠順が眠る東善寺(群馬県高崎市)【小栗さくらがゆく!幕末維新のみち】
2018年4月7日 更新

第12回:幕府の天才・小栗忠順が眠る東善寺(群馬県高崎市)【小栗さくらがゆく!幕末維新のみち】

歴史タレント・小栗さくらが、幕末維新ゆかりの場所を旅する連載。第12回は幕臣・小栗忠順が最期を迎えた群馬県高崎市です。欧米で得た知識を用い、幕府に貢献するものの、最期は非業の死を遂げる忠順。その後功績が認められ、司馬遼太郎からは「明治の父」と称されました。そんな忠順の墓のある東善寺を中心にご紹介します。

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「明治の父」幕臣・小栗忠順

東善寺・小栗忠順の胸像

東善寺・小栗忠順の胸像

旗本の子として文政10年(1827)に生まれた小栗忠順。34歳の時、日米修好通商条約批准の遣米使節として渡米。そこで得た見識を生かし、幕府に貢献します。
via 提供・小栗さくら
司馬遼太郎から「明治の父」と称された、幕臣・小栗上野介忠順(ただまさ)。
勘定奉行、江戸町奉行、外国奉行と歴任し、横須賀造船所や日本初のフランス語学校、築地ホテル、兵庫商社といった数々のことを手がけ、日本の近代化の礎を築いてきた人物です。

その業績は一般にはあまり知られていませんが、彼が人生の最期を迎えた権田村(現・群馬県高崎市)では、今でも「小栗様」と呼ばれ慕われています。
今回は忠順の墓のある東善寺を中心に、彼への愛に溢れた高崎市倉渕町をご紹介いたします。

小栗父子と家臣の墓がある東善寺

東善寺・門前

東善寺・門前

via 提供・小栗さくら
高崎駅から室田行きのバスに乗り、室田営業所で乗り継ぐこと約50分。
少々長いバス旅ですが、駅から離れるほど、当時を彷彿とさせる長閑な景色が広がっていきます。
バス停「権田・寺前」で降りれば、小栗父子が眠る「東善寺」は目の前です。

小栗愛に溢れる東善寺

東善寺

東善寺

開創は寛永10年(1633)。宝永元年(1704)に権田村が小栗家の知行地となったことから、縁が始まります。
via 提供・小栗さくら
戊辰戦争の口火が切られると、忠順はほかの幕臣とともに主戦論を唱えました。しかし主君・徳川慶喜の恭順の意志が固いと見ると、彼は自分の知行地である上州・権田村に移住することにしたのです。
この行動は、主君という大義を大事にする「旗本」「真の武士」を貫こうとした忠順ゆえだったように思います。
こうして家族や家臣とともに権田に着いた忠順は、先祖が中興開基した東善寺を仮住まいの地としたのです。
東善寺の方丈様こと村上泰賢様と。方丈様は、小栗研究の第...

東善寺の方丈様こと村上泰賢様と。方丈様は、小栗研究の第一人者で、大学の頃からお世話になっています。

via 提供:小栗さくら
お寺の中には、忠順関連の資料や展示物が所狭しと並んでいます。
忠順が万延元年遣米使節で渡米したときに何を学んだのか、その後それをどう日本に活かそうとしたのかなど、忠順の生涯をパネルや写真で詳しく学ぶことが出来ますよ。
東善寺内

東善寺内

遺品館・庫裡・本堂は拝観料100円。
via 提供:小栗さくら
アメリカ土産のネジ

アメリカ土産のネジ

こちらはアメリカで大量生産されているネジを見た忠順が持ち帰ったもの。
日本との文明の差を表そうとした象徴のように感じられます。
via 提供:小栗さくら
必見!東郷平八郎の書

必見!東郷平八郎の書

寺内のもののなかでも、見逃せないのが薩摩出身の東郷平八郎が書いた書。これは明治45年(1912)、東郷が忠順の遺族を自宅に招いた時に書いたものです。
日本海海戦で勝利した東郷は、忠順が横須賀造船所を建設しておいてくれたおかげだと、感謝を示したといいます。
書はのちに、忠順の名誉回復のため東善寺に寄進されました。
via 提供:小栗さくら

東善寺にある忠順の2つの墓

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小栗さくら

小栗さくら

中学生時代に司馬遼太郎氏の『燃えよ剣』を読んで以来、歴史に興味を持つ。 駒澤大学歴史学科卒業と同時に博物館学芸員資格を取得。 現在『歴史タレント』として、TVやCMに出演。また、イベント司会、講演会、コラム執筆と幅広く活躍中。 諏訪市公認キャラクター・諏訪姫の声優も務めている。 タレント活動と並行し「さくらゆき」というアーティスト名で歴史をテーマにした楽曲の発信、ライブ等を行っている『歴史系アーティスト』でもある。 公式

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