「人斬り」半次郎は真実?最後まで西郷と歩んだ桐野利秋ゆかりの地【小栗さくらがゆく!幕末維新のみち:第22回】
2018年9月24日 更新

「人斬り」半次郎は真実?最後まで西郷と歩んだ桐野利秋ゆかりの地【小栗さくらがゆく!幕末維新のみち:第22回】

歴史タレント・小栗さくらが、幕末維新ゆかりの場所を旅する連載。第22回は、中村半次郎こと桐野利秋(きりの・としあき)ゆかりの地。西郷の側近として西南戦争で戦い、「人斬り半次郎」という名でも有名な桐野。しかし本当に“人斬り”と恐れられるような人物だったのか?桐野が生まれ、最後の戦いをした鹿児島の史跡とともに、その人生を追ってみました。

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桐野利秋は「人斬り」半次郎?

桐野利秋肖像

桐野利秋肖像

西郷隆盛より10歳年下の天保9(1838)年生まれ。
大河ドラマ「西郷どん」で、大野拓朗さんが演じている、中村半次郎こと桐野利秋。西郷の側近として西南戦争で戦ったことや、「人斬り半次郎」という名で知っている方も多いと思います。
ところが、桐野が人斬りと言われるほど人を斬っていたのかには疑問の声が上がっています。本当の桐野は一体どんな人物だったのでしょうか。
桐野利秋ゆかりの地・鹿児島を紹介しながら、その人生を追ってみたいと思います。
映画「半次郎」パネル(仙巌園にて)

映画「半次郎」パネル(仙巌園にて)

2010年公開の映画「半次郎」では、榎木孝明さんが演じられました!
via 提供:小栗さくら

西郷と同じ城下士

池波正太郎の「人斬り半次郎」や司馬遼太郎の「翔ぶが如く」など、小説によって「人斬り」や「郷士(地方の郷に住む武士)」というイメージがついてしまった、桐野利秋。
ですが実際の桐野は、西郷や大久保と同じで、郷士ではなく「下級城下士」の御小姓与(おこしょうぐみ)という家格でした。
桐野利秋 誕生の地碑

桐野利秋 誕生の地碑

via 提供:小栗さくら
ただ生まれた場所は西郷らと違い、鹿児島城から数キロ離れた吉野郷実方(さねかた/現・鹿児島市吉野町)という場所。城から離れてはいましたが、実方も「城下」の範囲内だったそうです。

桐野が城下士の生まれだったというのは大きなポイントで、もし小説の通り彼が郷士の生まれだったなら、出世できなかったろうと考えられています。なぜなら明治に出世した薩摩人は、西郷らと同じ城下士が多くを占めていたからです。
たとえ貧しくても、城下士の家格だったことは重要だったのですね。
桐野利秋誕生の地周辺

桐野利秋誕生の地周辺

往時を想像できるような静かな場所です。
吉野は畑が多かったので米があまり取れず、薩摩芋(唐芋)で代用することが多かったため、城下中心部の武士たちから「吉野唐芋」とバカにされることもあったとか。
via 提供:小栗さくら

西郷と桐野の出会い

西郷隆盛肖像

西郷隆盛肖像

桐野がいつ西郷と出会ったのか、明確なことは分かっていないようです。ただ、桐野の妹婿・伊東才蔵は、西郷が斉彬に謁見する際に尽力したといわれていることから、伊東を介して出会った可能性も考えられるとか。
元治元(1864)年頃からは西郷の配下として働いていたと見られ、その卓越した密偵の能力は西郷からも高く評価されていました。

剣術と勉学

提供:hiroshi nomura氏 (24254)

via 提供:hiroshi nomura氏
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小栗さくら

小栗さくら

中学生時代に司馬遼太郎氏の『燃えよ剣』を読んで以来、歴史に興味を持つ。 駒澤大学歴史学科卒業と同時に博物館学芸員資格を取得。 現在『歴史タレント』として、TVやCMに出演。また、イベント司会、講演会、コラム執筆と幅広く活躍中。 諏訪市公認キャラクター・諏訪姫の声優も務めている。 タレント活動と並行し「さくらゆき」というアーティスト名で歴史をテーマにした楽曲の発信、ライブ等を行っている『歴史系アーティスト』でもある。 公式

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