【 蟹にも鯛にも平氏の怨霊!?】「壇ノ浦の戦い」源平ゆかりの地に迫る!
2017年3月24日 更新

【 蟹にも鯛にも平氏の怨霊!?】「壇ノ浦の戦い」源平ゆかりの地に迫る!

元暦2/寿永4年3月24日、平氏は壇ノ浦の戦いで源氏に敗れて滅亡しました。一時は平清盛によって隆盛を誇った平氏ですが、その最期は壮絶でもあり物悲しいものでした。今回は平氏が最期を迎えた壇ノ浦の戦いと戦いに伴う伝承、ゆかりの地についてご紹介します。

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

壇ノ浦の戦いとは?

『安徳天皇縁起絵図』赤間神宮所蔵

『安徳天皇縁起絵図』赤間神宮所蔵

追いつめられた平氏の最後の合戦・壇ノ浦の戦い
平氏追討の兵を挙げた源頼朝やその弟である範頼や義経らの軍によって、平氏は追いつめられて西国へと逃げていきました。そして義経が讃岐国屋島(香川県高松市)での屋島の戦いで平氏に快勝すると、平氏の総大将・平宗盛は安徳天皇を連れてさらに西へ、海上へと逃れていったのです。そして元暦2/寿永4(1185)年、辿り着いたのが長門国赤間関壇ノ浦(山口県下関市)でした。

壇ノ浦の戦いの序盤は平氏が優勢でしたが、やがて源氏が攻勢に転じて一気に平氏を壊滅状態に追い込みます。最後を悟った平氏一門は、男も女もみな海へと身を投げました。わずか8歳の安徳天皇も、平清盛の正室で自身の祖母でもある二位尼に抱かれて海へ沈んでいったのです。

武将たちも、勇将・平知盛をはじめほぼ皆が入水し、平氏は滅亡を迎えました。しかし総大将の宗盛は生きて捕らえられ、鎌倉へ送られた後に京都へ送還、斬首に処せられています。

平家蟹と連子鯛の伝承

歌川国芳による浮世絵。描かれているのは平氏の亡霊が乗り...

歌川国芳による浮世絵。描かれているのは平氏の亡霊が乗り移ったとされる伝承。平家蟹が左に描かれ、右で薙刀を持った人物は平知盛。

日本近海に生息し、特に瀬戸内海や九州沿岸に多く見られるカニに、「平家蟹」というものがいます。甲羅の凹凸がまるで人が怒っているような表情に見えるため、平氏の亡霊が乗り移ったという伝説があるんですよ。歌川国芳の浮世絵にも描かれているほどです。
ちなみに、食用ではありません。
また、下関で多く水揚げされる連子鯛という鯛は、壇ノ浦で入水した女官たちがこれに化身したという伝承があります。2010年には、平氏が壇ノ浦で滅びたのと同じ3月24日が「連子鯛の日」として制定されました。

平氏政権最後の地「壇ノ浦古戦場跡」

平氏が滅びたまさにその場所・壇ノ浦は、現在はみもすそ公園の目の前に広がっています。公園には、平教経から一騎打ちを挑まれた源義経がそれをかわして逃げる「八艘飛び」をモチーフとした像や、もはやこれまでと碇を背負って入水する平知盛像が設置されています。「安徳帝御入水之処碑」もここにあります。
壇ノ浦の戦いの舞台となった関門海峡

壇ノ浦の戦いの舞台となった関門海峡

via 山口県観光連盟
華麗な八艘飛びを見せる源義経像

華麗な八艘飛びを見せる源義経像

碇を背負って入水する瞬間の平知盛像

碇を背負って入水する瞬間の平知盛像

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