【明治を代表する洋館建築】三菱財閥3代目・岩崎久弥と旧岩崎邸庭園
2018年1月9日 更新

【明治を代表する洋館建築】三菱財閥3代目・岩崎久弥と旧岩崎邸庭園

岩崎弥太郎の長男で三菱第3代社長の久弥の本邸として造られた旧岩崎邸庭園(東京都台東区)。特に洋館は、鹿鳴館の建築家として知られるジョサイア・コンドルの設計で、様々な様式が織り交ぜられた繊細なデザインが特徴です。また、併置された和館との巧みなバランスや別棟のビリヤード室など、見どころ満載。そんな明治を代表する貴重な建築・旧岩崎邸庭園の見どころをご紹介します!

ユカリノ編集部ユカリノ編集部

三菱財閥・岩崎家の本邸

岩崎久弥

岩崎久弥

岩崎久弥は、慶応元年(1865)に、岩崎弥太郎・喜勢夫妻の長男として土佐国に生まれました。明治27年(1894)に、三菱合資会社を設立し、社長に就任。叔父である第2代社長・弥之助によって進められた事業の近代化を発展させるとともに、新しい事業を起こして三菱の多角化を推進します。

明治29年(1896)に造られた久彌の本邸が、現在に残されているのが旧岩崎邸庭園です。もとは高田藩榊原家の江戸屋敷で、明治11年(1878)に弥太郎が元舞鶴藩知事の牧野弼成から購入します。当時は約1万5000坪の敷地に、20棟もの建物が並んでいましたが、現在は3分の1の敷地となり、現存するのは洋館、撞球室、和館の3棟です。
旧岩崎邸庭園 洋館(正面)

旧岩崎邸庭園 洋館(正面)

via 撮影:ユカリノ編集部
旧岩崎邸庭園のシンボルともいえる洋館。木造2階建て・地下室付きの建物は、鹿鳴館の建築家として有名な英国人ジョサイア・コンドルが設計しました。
ジャコビアンという17世紀の英国の様式の見事な装飾が随所にみられ、久弥の留学先である米国・ペンシルヴァニアのカントリーハウスのイメージも取り入れられているのが特徴です。
現在は、明治の代表的洋館建築として、古い煉瓦塀や芝生の庭園とともに国の重要文化財に指定されています。

設計者ジョサイア・コンドルとは?

ジョサイア・コンドル

ジョサイア・コンドル

ジョサイア・コンドルとは、政府のお雇い外国人として来日したイギリス人建築家です。彼は工部大学校(現・東大工学部建築学科)で教鞭を取り、数々の日本人建築家も育てました。そして日本人と結婚し、日本に骨を埋めています。
明治27年(1894)、日本初のオフィスビルである三菱一号館を竣工。その後も政財界の重鎮や皇族の居宅、教会堂など、多くの建築物を手がけました。
現在では、旧岩崎邸庭園の他に、日本正教会の聖堂・ニコライ堂(千代田区)、旧古河庭園(北区)、レプリカで復元された三菱一号館(千代田区)などが見られます。

旧岩崎邸庭園の見どころ

旧岩崎邸庭園 入口

旧岩崎邸庭園 入口

開園時間:午前9時〜午後5時
※最終入園は閉園の30分前まで
休園日:年末年始
入園料:400円
※館内の撮影は平日のみ可
via 撮影:ユカリノ編集部
旧岩崎邸庭園の最寄駅は東京メトロ湯島駅で、徒歩3分ほど。上野広小路駅や本郷三丁目駅、JR御徒町駅からも徒歩10〜15分と、アクセスがいいのも魅力。近くには湯島天神や不忍池もあり、周囲を散歩しながらめぐるのもおすすめです。
洋館横にあるガイドツアー集合場所

洋館横にあるガイドツアー集合場所

旧岩崎邸庭園では毎日、午前11時と午後2時に無料のガイドツアーが行われています(約60分)。初めての方はぜひ、ご利用ください。
※5月4日、8月1日~31日、10月1日は休み
via 撮影:ユカリノ編集部
主に年1回の岩崎家の集まりや外国人、賓客を招いてのパーティなど、プライベートな迎賓館として使用された洋館。
ジャコビアン様式をベースに、イギリスのルネサンス様式、イスラム風のモチーフなど、様々な様式が巧みに混ざり合った建物は、当時のままの雰囲気を漂わせています。
洋館(東側)

洋館(東側)

via 撮影:ユカリノ編集部
洋館(南側)

洋館(南側)

洋館南側のベランダは、東南アジアの植民地などで発達したコロニアル様式を踏襲。
via 撮影:ユカリノ編集部
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